ヴァイオリンソナタ (フランク) ヴァイオリンソナタ (フランク)の概要

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ヴァイオリンソナタ (フランク)の解説 > ヴァイオリンソナタ (フランク)の概要 

ヴァイオリンソナタ (フランク)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 02:11 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動



ソモラ・ティボール(ヴァイオリン)
松永みなみ(ピアノ)

これらの音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。

概要

フランス系のヴァイオリンソナタの最高傑作といわれ、同郷の後輩であるヴァイオリニストのウジェーヌ・イザイに結婚祝いとして作曲され、献呈された。初演は1886年12月16日にイザイによってブリュッセルで行われた。このソナタはピアノとヴァイオリンの音楽的内容が対等であり、ピアノはヴァイオリンの伴奏ではなく、ヴァイオリンも単なる独奏楽器ではなく、ピアノとヴァイオリンの二重奏曲と呼ぶべき大曲である。

この名作を演奏したいという様々な演奏家たちからのニーズによって、種々の編曲版が愛奏されてきている。アルフレッド・コルトーは全曲をピアノ独奏用に編曲しており[1]、ピアノ4手連弾版も存在する。ほかにフルート編曲版が「フルートソナタ」として、チェロ編曲版は「チェロソナタ」として、頻繁に演奏されている。ピアノパートがオーケストラに編曲されたコンチェルト版(レオニード・コーガンの録音がある)では、フランクの世界が更に壮大に展開されている。

古今東西、名だたるあらゆる演奏家たちがレコーディングを遺しており、数多くの名演に恵まれている。古い時代の名盤として知られているものの1つに、ジャック・ティボー(ヴァイオリン)とアルフレッド・コルトー(ピアノ)によるものがある。

曲の構成

全4楽章からなり、いくつかの動機を基にして全曲を統一する循環形式(フランクが得意とした作曲技法で、『交響曲 ニ短調』でも用いられている)で作曲されている。

  • 第2楽章 アレグロ
    ニ短調、4分の4拍子、ソナタ形式。
    きわめて情熱的な楽章で、ピアノとヴァイオリンの双方に高度な演奏技術を要する。
  • 第3楽章 幻想的な叙唱:ベン・モデラート
    2分の2拍子。
    「幻想的な叙唱」(Recitativo-Fantasia)と題された、自由な形式による楽章。調性表記は無いが、転調を重ねて最後には嬰ヘ短調で終結する。
  • 第4楽章 アレグレット・ポコ・モッソ
    イ長調、2分の2拍子、ロンドソナタ形式
    ヴァイオリンとピアノのカノン風の楽想による、最後を飾るにふさわしい輝かしいフィナーレである。

外部リンク




「ヴァイオリンソナタ (フランク)」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヴァイオリンソナタ (フランク)」の関連用語

ヴァイオリンソナタ (フランク)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヴァイオリンソナタ (フランク)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヴァイオリンソナタ (フランク) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS