ヤズマニ・グランダル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/07 05:58 UTC 版)
ピッツバーグ・パイレーツ #6 | |
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AAA級インディアナポリス時代 (2024年4月23日) | |
基本情報 | |
国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 |
キューバ ハバナ |
生年月日 | 1988年11月8日(35歳) |
身長 体重 |
6' 1" =約185.4 cm 235 lb =約106.6 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投両打 |
ポジション | 捕手、一塁手 |
プロ入り | 2010年 MLBドラフト1巡目 |
初出場 | 2012年6月2日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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経歴
プロ入り前
1999年にキューバからアメリカ合衆国のフロリダ州マイアミへ移住し[2]、その5年後にアメリカ合衆国の市民権を取得した[3]。
マイアミ大学に在籍し、最終シーズンには最高のアマチュア選手に贈られる、ゴールデンスパイク賞の次点に輝いている。
プロ入りとレッズ傘下時代
2010年のMLBドラフト1巡目(全体12位)でシンシナティ・レッズから指名を受け、8月16日に4年総額299万ドルの契約を結び、入団した[4]。
パドレス時代
2011年12月にマット・レイトスとのトレードで、エディンソン・ボルケス、ヨンダー・アロンソ、ブラッド・ボックスバーガーと共にサンディエゴ・パドレスへ移籍した。
2012年6月2日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦でメジャーデビュー。その後は一旦傘下のAAA級ツーソン・パドレスへ戻り、オールスター・フューチャーズゲームにも出場した。再昇格した6月30日のコロラド・ロッキーズ戦の4回に左投手のクリスチャン・フリードリックからメジャー初本塁打を放ち、続いて6回に右投手のジェレミー・ガスリーから2号本塁打を放った。これにより、最初の2本の安打が左右打席本塁打というMLB史上初の珍記録を達成した[5]。その後は新人ながら完成度の高い打撃で打線の中軸に座り、チームを牽引した。しかし、オフの11月にドーピング検査で禁止薬物のテストステロンに陽性反応を示し、50試合の出場停止処分を受けた[6]。
2013年7月6日のワシントン・ナショナルズ戦で3回裏守備中にアンソニー・レンドンと本塁上で交錯し、右膝を負傷[7]。翌日故障者リスト入りした[8]。7月9日に右膝前十字靭帯損傷と発表され、復帰には9ヶ月から12ヶ月かかる見込み[9]。8月6日に手術を行った。
2014年3月3日にパドレスと単年契約で合意した[10]。128試合に出場し、19二塁打、15本塁打を放ったが打率.225、115三振にとどまった。
ドジャース時代
2014年12月11日にマット・ケンプ、ティム・フェデロビッチとのトレードで、ジョー・ウィーランド、ザック・エフリンと共にロサンゼルス・ドジャースへ移籍した[11]。
2015年は5月7日のミルウォーキー・ブルワーズ戦で2本塁打を含む8打点を記録する活躍を見せる[12]など打撃好調で、オールスターゲームに初選出された[13]。しかし、オールスターゲーム以降は46試合で打率.162、2本塁打と前半戦から一転して打撃不振に陥った。最終的な打撃成績は打率.234、16本塁打、47打点だった。
2018年は自己最多の140試合に出場し、打率.241、24本塁打、68打点だった。オフの11月にフリーエージェント(FA)となった。球団からはクオリファイング・オファーを提示されたが、契約はしなかった。
ブルワーズ時代
2019年1月14日にブルワーズと1年1825万ドルで契約を結んだ[14]。この契約には翌年のオプションもついているが、年俸はQOをわずか35万ドル上回っているだけだった。シーズンでは153試合に出場して打率.246、28本塁打、77打点、OPS.848で、四球率(17.2%)はリーグトップだった。ポストシーズンのワイルドカードゲームでは本塁打を放つも、チームは敗れた。 オフの11月1日にオプションを破棄して、FAとなった[15]。また、同年から新設されたオールMLBチームのセカンドチーム捕手に選出された。
ホワイトソックス時代
2019年11月21日にシカゴ・ホワイトソックスと4年7300万ドルで契約合意した[16]。オプションとして2020年シーズンは全球団トレード拒否権がつき、表彰等での出来高が含めている。
パイレーツ時代
2024年2月14日にピッツバーグ・パイレーツと1年契約を結んだ[18]。
選手としての特徴
打撃では、失投をじっくり待って本塁打にするパワーがある[19]。スイッチヒッターだが左右の打席で実力に極端な開きがあり、2014年は対左(右打席)打率.162、本塁打ゼロに対し、対右(左打席)打率.241、15本塁打である[19]。
左打席では投球前にバットを相手投手に向けるように立てながらマウンド方向を見据えるなどイチローを思わせるようなルーティン動作を行う[20]。
ドジャース時代、試合中の前田健太との意思疎通は、いくつかの短い文章を日本語と英語で書いてリストバンドに入れて行っていた。
- ^ Dodgers Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月25日) 2017年9月17日閲覧
- ^ “Roots run deep” (英語). ESPN.com. 2013年3月30日閲覧。
- ^ “From Cuba to Miami, Grandal flourishes” (英語). ESPN.com. 2013年3月30日閲覧。
- ^ “Grandal gets contract, spot on Reds' roster” (英語). MLB.com 2013年3月30日閲覧。
- ^ “Grandal makes history with homers in first start” (英語). The Official Site of The San Diego Padres 2013年4月16日閲覧。
- ^ “グランダルが薬物陽性反応で出場停止”. 日刊スポーツ 2013年6月14日閲覧。
- ^ Corey Brock (2013年1月11日). “Grandal injured on play at plate, headed to DL”. MLB.com. 2014年1月11日閲覧。
- ^ “Padres select C Rene Rivera from Triple-A Tucson”. MLB.com Padres Press Release (2013年7月7日). 2014年1月11日閲覧。
- ^ Jamal Collier (2013年7月9日). “Grandal set for ACL surgery, likely out 9-12 months”. MLB.com. 2014年1月11日閲覧。
- ^ “Padres agree to terms with 22 players on 2014 contracts”. MLB.com Padres Press Release (2014年3月3日). 2014年3月4日閲覧。
- ^ [m.dodgers.mlb.com/news/article/103808784/ Kemp to Padres for Grandal in five-player deal]
- ^ McCalvy, Adam and Ken Gurnick (2015年5月7日). “Grand finale! Yasmani's 8 RBIs lift Dodgers over Crew”. mlb.com. 2015年7月26日閲覧。
- ^ Shaikin, Bill (2015年7月6日). “Four Dodgers selected to NL All-Star team, but not Clayton Kershaw”. Los Angeles Times. 2015年7月26日閲覧。
- ^ “ド軍正捕手グランダルが4年契約を拒否しブルワーズと単年契約 米メディア報じる”. Full-count. 2019年11月12日閲覧。
- ^ Jeff Todd (2019年11月1日). “Moustakas, Grandal Decline Mutual Options; Brewers Outright Austin, Spangenberg” (英語). MLB Trade Rumors. 2019年11月12日閲覧。
- ^ Scott Merkin (2019年11月21日). “Yasmani Grandal inks 4-year deal with White Sox” (英語). MLB.com. 2019年11月21日閲覧。
- ^ “130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (2023年11月3日). 2023年11月8日閲覧。
- ^ “Pirates land veteran backstop Grandal on 1-year deal”. MLB.com (2024年2月14日). 2024年2月15日閲覧。
- ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、416頁頁。ISBN 978-4-331-51921-9。
- ^ “まるでイチロー? 打席所作そっくりのドジャース捕手が8打点の大暴れ”. Full-count (2015年5月9日). 2015年7月26日閲覧。
- ^ “All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2021年11月27日閲覧。
- 1 ヤズマニ・グランダルとは
- 2 ヤズマニ・グランダルの概要
- 3 詳細情報
- 4 関連項目
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