マックス・マローワン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/23 05:17 UTC 版)
生涯
エドガー・マローワン (Edgar Mallowan) として、1904年5月6日、ロンドンのワンズワースに生まれる[2]。ランシング・カレッジで学び(イーヴリン・ウォーと同期)、オックスフォード大学ニュー・カレッジで古典を学んだ。
メソポタミア文明の首都と見なされていたウルの発掘現場(1925年 - 1931年)で、レオナード・ウーリーの弟子として働いた。その発掘現場で1930年、アガサ・クリスティに初めて会い、同年中に結婚している。1932年、Reginald Campbell Thompson と共にニネヴェの現場で働いた後、大英博物館と British School of Archaeology in Iraq が共同で企画した一連の調査で現場監督を務めた。発掘した場所としては、Tell Arpachiyah の先史時代の村、シリアのハブール川流域にあるチャガル・バザールやテル・ブラクがある。バリフ川流域の考古遺跡の発掘も初めて行った。
第二次世界大戦が勃発すると、英国空軍志願予備軍に入隊して北アフリカに行き、1943年の一時期には古代都市サブラタを基地とした。1941年2月11日には少尉[3]、1941年8月18日には中尉[4]、1943年4月1日には大尉[5]となった。その後中佐となり、1954年2月10日に退役する際、その階級を保持することを許された[6]。
戦後の1947年、ロンドン大学の西アジア考古学の教授となり、1962年にはオール・ソウルズ・カレッジ (オックスフォード大学)のフェローとなった。同じく1947年から1961年まで、British School of Archaeology in Iraq の理事を務め、かつてオースティン・ヘンリー・レヤードが発掘したニムルードの調査を再開し、Nimrud and its Remains を出版した(2巻、1966年)。
マローワンはそれまでの仕事の集大成として Twenty-five Years of Mesopotamian Discovery(1956年)を出版し、妻のアガサ・クリスティはシリアでのマローワンの仕事について Come, Tell Me How You Live(1946年)を出版した。
1976年にアガサ・クリスティが亡くなると、マローワンは翌年、長年の愛人だったバーバラ・ヘイスティングス・パーカーと結婚した。彼女は考古学者であり、British School of Archaeology in Iraq で彼の秘書を務め、ニムルードでも助手を務めていた。
1960年、女王の誕生日の記念としてマローワンはCBEを授与され[7]、1968年にはナイトに叙された[8][9]。74歳のときオックスフォードシャーのウォリングフォードで1978年8月19日に死去。妻のバーバラ・マローワンは1993年、85歳で同地で亡くなった[10]。
著作
- 「メソポタミアとイラン」世界古代史双書1 創元社 杉勇訳
- ^ 『マックス・E.L. マロワン』 - コトバンク
- ^ Index of Births England and Wales 1837-1915
- ^ "No. 35106". The London Gazette (英語). 14 March 1941. p. 1528. 2009年9月7日閲覧。
- ^ "No. 35292". The London Gazette (英語). 14 March 1941. pp. 5668–5669. 2009年9月7日閲覧。
- ^ "No. 36059". The London Gazette (Supplement) (英語). 15 June 1943. p. 2777. 2009年9月7日閲覧。
- ^ "No. 40234". The London Gazette (Supplement) (英語). 16 July 1954. p. 4249. 2009年9月7日閲覧。
- ^ "No. 42051". The London Gazette (Supplement) (英語). 3 June 1960. p. 3983. 2009年9月7日閲覧。
- ^ "No. 44600". The London Gazette (Supplement) (英語). 31 May 1968. p. 6300. 2009年9月7日閲覧。
- ^ "No. 44717". The London Gazette (英語). 15 November 1968. p. 21305. 2009年9月7日閲覧。
- ^ Deaths England and Wales 1984-2006 (subscription required)
- 1 マックス・マローワンとは
- 2 マックス・マローワンの概要
- 3 参考文献
- 4 外部リンク
固有名詞の分類
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