マァチャンの日記帳 あらすじ

マァチャンの日記帳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/28 05:38 UTC 版)

あらすじ

下町に住む主人公マァチャンはいたずら好きの少年。同居している父母や仲良しのトンチャンらとの楽しい日常を描く。

台詞は全て旧仮名遣いのカタカナで記されている。これは読者層に合わせたもので、当時の小学生は最初にカタカナから字を教わっていたためである。

登場人物

マァチャン
主人公。野球帽を反対にかぶり、長ズボン長袖シャツ手袋にサンダルというスタイル。年齢は恐らく幼稚園前後で、まだ読み書きはできない。後にこのキャラクターのデザインはケン一少年としてリファインされ長期的に愛用されることになる。
お父さん
マァチャンの父親。ステレオタイプな戦後の厳格な父親像で描かれている。
お母さん
マァチャンの母親。登場したのは第一回と最終回のみで台詞は無い。
トンチャン
マァチャンより少し年上のお兄さんでよき遊び相手。
女の子
トンチャンと共に登場回数の多い遊び相手だが、作品によって妹だったり、他人であったりと設定が一貫しない。名前も不明。
フクちゃん
51話と65話で遊び友達として登場する横山隆一のキャラクター。全集には彼が登場するエピソードはカットされており、デビュー作品集では横山の快諾もあり、収録された。

単行本

新聞作品と言うこともあり、オリジナルバージョンは手塚の存命中は単行本化されなかったが、1991年に作品を連載していた毎日新聞社より本作連載時の草稿ノートに「AチャンB子チャン探検記」「グッちゃんとパイコさん」「ぐっちゃん」の4作に、「ぞうのくしゃみ」「光速旅行時代」「パンサーを探せ」を加えた形で『手塚治虫デビュー作品集』の名前で単行本化され、生誕80周年となる2009年には「ぞうのくしゃみ」「光速旅行時代」「パンサーを探せ」を除いた形で再版された。

なお、全集に収録されている同名の作品は後に手塚自身がリメイクした「マァチャン トンチャン」であり、エピソードはほぼ同じであるが、連載版の第一回や最終回などが未収録となっている。

エピソード

当時の新聞漫画としては好評だったようで、作者に無断でマァチャンの木彫り人形が製作されている。この人形は宝塚手塚治虫記念館の常設展示にて展示されている。

手塚治虫のデビュー作として知られる作品ではあるが、それ以前に新聞に1コマものをかなり描いており実際には大人ものが先だという手塚治虫自身による発言もある。[1]


注釈

  1. ^ 国民に対して満年齢の使用を推奨した年齢のとなえ方に関する法律は4年後の1950年1月1日の施行である。

出典

  1. ^ 手塚治虫 『漫画の奥義』 光文社知恵の森文庫 p.174-176


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