ポアンカレ・ホップの定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/26 00:35 UTC 版)
定理の内容
M を次元 n の微分可能多様体とし、v を M 上のベクトル場とする。x を v の孤立した零点とし、x 付近の局所座標を固定する。x に中心をもつ閉球体 D を、D の中で x が v の唯一の零点となるように取る。このとき x における v の指数 indexx(v) を、u(z)=v(z)/| v(z) | で与えられる D の境界から (n−1) 次元球面への写像 u:∂D→Sn-1 の次数として定義する。
定理: M をコンパクトで向き付けられた微分可能多様体とする。v は孤立零点のみをもつ M 上のベクトル場とする。M が境界を持つ場合は、v が境界上で外向きであることを仮定する。このとき、次の公式が成り立つ。
ここで指数の和は v のすべての(孤立した)零点をわたる。 は M のオイラー標数である。
この定理は、まず2次元の場合にアンリ・ポアンカレ(Henri Poincaré)が証明し、その後ハインツ・ホップ(Heinz Hopf)が高次元へ一般化した。
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