フェリシア (ヴァンパイア) フェリシア (ヴァンパイア)の概要

フェリシア (ヴァンパイア)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 14:22 UTC 版)

フェリシア プロフィール

  • 初出作品:ヴァンパイア The Night Warriors
  • 出身地 アメリカ合衆国
  • 生年月日1967年 誕生日不明
  • 身長:168cm
  • 体重:58kg(猫に変身中は4.1kg)
  • スリーサイズ:B88 W61 H87
  • 種族キャットウーマン
  • キャッチコピー: 
    • 「夢見る猫娘」(『V』『VH』)
    • 「踊るプリティビースト」(『VS』『VH2』『VS2』)
    • 「夢見るキャットウーマン」(『MvC2』)
    • 「キャットウーマンにしてミュージカルスター」(『PXZ2』)

概要

初代『ヴァンパイア』(以下『初代』)から登場し、同作で初登場したモリガン・アーンスランドと並んでシリーズ最古かつ皆勤の女性キャラクター。

『ヴァンパイア』シリーズのキャラクターの中でも、モリガンに次いで数多くの外部作品への参戦・客演を果たしている。

キャラクター設定

略歴

赤子の頃、アメリカのある田舎町の教会に捨てられていたところをシスター・ローズに拾われ、神の恵み (Felicity) から「フェリシア」と名付けられ、教会に併設されている孤児院で健やかに育つ。フェリシアはシスター・ローズを「MAMA」と呼び慕い、持ち前の天真爛漫さで周囲を幸せにさせるが、6歳の頃から自身に現れ始めた「変調」により、周囲から孤立していく。懸念したシスター・ローズはフェリシアを連れてその地を離れ、以後も変わらぬ愛情をフェリシアに注ぎ見守っていたが、やがて静かにこの世を去る。

それ以降は人目を忍んで孤独に暮らしていたが、そんな日々にウンザリしたフェリシアはテレビの向こうで催されるミュージカルを見て、これならば人間離れした自身もチャームポイントになり得ると可能性を見い出し、ミュージカルスターを志す。そのアピールの手段として悪者を倒して目立つことを考え、それ以上は深く考えることもなくダークストーカー同士の抗争に参加していく。

『ヴァンパイアハンター』(以下『ハンター』)までのエンディングではミュージカルに出演する夢を叶え、デビュー作『この世は私のもの』[1]で一役脚光を浴び、スターへの道を歩み出す。『ヴァンパイアセイヴァー』(以下『セイヴァー』)では、ミュージカルスターとして成功し、一変した生活環境で充実した日々を送るがふとした時、かつての自分のように孤独な人も未だ多くいることに思いを寄せ「どうすれば皆が幸せになれるのか?」と考える。その疑問も解けないまま、突如としてジェダ・ドーマによって彼の創り出した空間「魔次元」へ召喚される。当初は理由も判らず途方に暮れるが、「幸せは自分の手で掴み取る」というシスター・ローズの教えに従い、魔次元を進んでいく。ジェダが打倒されたことで魔界の魔物たちが魔界もろとも消滅する運命に立たされたことを思い嘆くリリスとの戦いを経て、新たな夢を抱きながら人間界へ帰還。エンディングにて、「MAMA」のように今度は自分が幸せをみんなに分け与えようと孤児院「ねこのこはうす」を創設し、歌って踊れるミュージカルシスターとして子供たちと暮らす。

スーパーパズルファイターIIX』での勝利メッセージは『ハンター』時代の設定であるが、『ポケットファイター』での勝利メッセージはすでにミュージカルスターになった『セイヴァー』時代の設定となっている。

容姿と特色

『ヴァンパイア』シリーズの女性キャラクターの中でも優れたプロポーションの持ち主。全体的に筋肉質体型で、ウェーブの掛かった青い長髪に猫の耳と尾が生えており、手足は獣に近い形状をしている。上腕から手、太腿から下の脚部を覆うようにして白い体毛が生えている。胴体は独特の模様を描き、同じく白の体毛が生え揃っている。これらは自然な生え際のままであるため、基本的には全裸で出歩いているということになる。

人物像

天真爛漫、底抜けに明るい性格。シリーズを追う毎に精神年齢が幼い表現になった。通常は全裸だが、服を着ることもある。食事内容は人間と変わりないが、加工食品よりは生鮮食品を好む。ミュージカルスターとしては、老若男女を問わずに全世代にファンがいる。

日々の過ごし方は基本的に、「起床→食事→リハーサル→本番→お疲れ様→入浴→食事→お祈り→就寝」。

キャットウーマン族

元々は魔界に生息していた種族だが、100年ほど前にデミトリ・マキシモフが魔王ベリオール(モリガンの養父)と戦った際、デミトリがベリオールによって自身の居城と魔界の一部諸共切り離されて人間界へ追放されると同時に、キャットウーマン族も巻き添えという形で意図せず人間界へ来てしまう。

人間にとってキャットウーマン族という亜人類の発覚は衝撃的だったが、外観がそれほど人間とかけ離れたものではないことや、何よりその愛らしさが幸いして大きく拒絶されず、アメリカでは「存在の容認・尊重を」という世論が大きくなり、やがて基本的人権を獲得するに至る。ただし、偏見が完全に消えたわけではなく、現在世界中に数百人程度散在しているキャットウーマン族の多くは、人目を避けるか人間に擬態しながら暮らしている。フェリシアのミュージカルも世間では見世物としての色合いが強かったが、一度そのステージを見た観客はフェリシアの快活なダンスと愛らしい歌声に魅了され、人間であるかどうかの問題など吹き飛んでしまう。

キャットウーマン族は通常の人間と変わらぬ姿で生まれ、4歳から10歳までの期間内に体毛・耳・尻尾などの変化が現れることにより判別可能となる。加齢は人間のそれとは異なり、実年齢の約半分が人間と相応の年齢である。フェリシアの実年齢は20代後半だが、キャットウーマンの年齢に換算すると14歳から15歳。人間よりも年のとり方が遅い。嗅覚は人間の数千倍であり、本能的に臭いで同族を判別できる。夜行性のため、昼間の太陽光は苦手。尻尾の根本は弱点となっており、握られた場合は力が抜ける。個体差はあるが擬態能力を備えており、キャットウーマンの特徴を隠して人間に化けられる。普通の猫への変身も可能であり、フェリシアの場合は子猫に変身できるが、その時間は5分程度が限界である。

種族名が示す通り男性は存在せず、キャットウーマンが人間の男性と結ばれたとしても生まれてくる子供は通常の人間のみであるため、現段階では同種の子孫を残すことは不可能。キャットウーマンと対を成すであろう種族が人間界の環境に適さない理由の存在が示唆されている。

フェリシアのサポーター

EX必殺技「プリーズヘルプミー」発動の際に現れるキャットウーマンの仲間たち。下記はヴァンパイアシリーズにおける仲間で、『MvC2』版では駆けつけてくる仲間が一新されている。

グレイス
ポニーテールが特徴的な48歳。ユタ州生まれ。姉御肌で面倒見がいい。アルトの名付け親。仲間内では人間への変身能力に一番優れており、誰よりも長く化けていられる。
アルト
20歳。とある大富豪に珍しいペットとして飼われていたが脱走し、後に山中で暮らしていたところをグレイスに保護され、アルトと名付けられた。人見知りで恥ずかしがり屋。容姿はナナ / ミミに似ている。
「キティ・ザ・ヘルパー」発動時に現れフェリシアをサポートする。
ナナ / ミミ
能天気でお調子者の双子の姉妹。香港生まれの埼玉県育ち。乳児の頃に密売船に紛れて日本へ来訪し、理解ある老夫婦のもとで育てられる。
『セイヴァー』版「プリーズヘルプミー」においてキックボタンの組み合わせにより、発動直後に「放物線上の軌道で飛んで近くへ落ちる」「遠くへ飛ぶ」のパターンで最初に来る。
容姿はアルトと共通だが、双方とも髪の先端に赤いリボンを結んでいる。
ノンノ
ナナ宅の近所の裏山で知り合った友達。ボールの中に隠れて遊ぶことが好き。
勝利ポーズの1つではボールの中から現れて腰振りダンスをする。出身地、年齢共に不明。
ルーシー
バンダナが特徴的な36歳。バージニア州出身。旅芸人一座で働いていたが、数少ない人間の理解者が病没した後、座を離れる。放浪していたところをフェリシアたちと出会う。皮肉屋でやや人間不信。腕力は仲間内で最強。
『ハンター』版のプリーズヘルプミーの発動直後に駆けつけてくる。
ピコ
三つ編みで小柄な少女。サポーターの中では最年少の14歳で好奇心旺盛。ミネソタ州出身。孤児院に居たが、フェリシアの舞台を見て行動を共にするようになった。キャットウーマンであることはその後に判明。
『セイヴァー』版「プリーズヘルプミー」においてキックボタンの組み合わせにより「直線状に突進」のパターンで最初に来る。

他キャラクターとの関係

『セイヴァー』のCPU戦で乱入戦時の対戦相手となるモリガンに「どう? 元気にしてた? 子ネコちゃん」「久しぶりに、あたしと遊びましょ」と呼ばれている。気さくに接せられている一方、フェリシア本人は露骨に嫌う態度を示している。また、最終ボス戦として登場するリリスとは、設定上の接点はないが、魔界の消滅を嘆くリリスと、明るく前向きな彼女の姿勢が対比されている。

CAPCOM FIGHTING Jam』(以下『CFJ』)のエンディングでは、多くのカプコン女性キャラクターたちと共にミュージカルを公演している。

『NAMCO x CAPCOM』では、『鉄拳』のキャラクターであるキング(『3』で登場した2代目)[2]とペアを組んでおり、同作のペアユニット中では唯一カプコンとナムコのキャラクターのタッグとなっている。なお、この作品ではすでにミュージカルスターとしての地位を確立している。また、本作ではナムコのアクションゲーム『ワンダーモモ』の主人公・神田桃と同業者として互いに認知し合っており、日本で競演する予定で来日している。
また、同シリーズ出身仲間であるレイレイとも顔見知りで相手から「フェリシアちゃん」と気さくな呼ばれ方をしている他、モリガンからはセイヴァー本編の乱入戦時同様に「久しぶりね子ネコちゃん」と呼ばれており、どちらとも敵対的関係にはない模様。しかし作中でのモリガンとの初顔合わせの際にはレイレイと共に露骨に嫌な顔をして「ロクなことがないから会いたくなかった」と言いきっている。

ゲーム上の特徴

猫をモチーフとした野性的な動作による攻撃と軽快かつ素早い身のこなしを特徴とし、手数の多さと動きの速さを活かした接近戦を旨とするスピード型のキャラクター。突出した部分こそないが基本性能は全体的に高く、あらゆる相手と互角以上に渡り合うことが可能。基本的にトリッキーで癖のあるキャラクターが多い本シリーズにおいては癖が少なく初心者にも扱いやすい。

カプコンに登場するキャラクターでは唯一、EX必殺技に用いる自分のゲージを溜める技をデフォルトで有している。その他にも、同じキャットウーマンの少女を呼び出し追撃を加えさせるダークフォース「キティ・ザ・ヘルパー」、同種族の多くの仲間を呼んで皆で一斉に攻撃させるEX必殺技「プリーズヘルプミー」などの特異な攻撃も存在する。


  1. ^ この舞台は大ヒットし、全世界の主要都市をめぐる『世界は私のもの』ワールドツアーも行われた。
  2. ^ お互いに孤児院出身で外観が獣人(キングは豹のマスクを身に着けているだけで純粋な人間であるが)、なおかつ教会関係者でもある(初代キングが神父の肩書を持っており、フェリシアは『セイヴァー』のエンディングでシスターとなっている)という共通点が存在する。
  3. ^ グラフィックはアルトの流用で、アルトと異なり髪をリボンで結っているという違いがあるが、どちらがナナでミミなのかは区別されていない。
  4. ^ 技不成立時の演出もピコかナナ / ミミかで異なり、アルトの場合は着地後にUターンしそのまま走り去っていく。ピコの場合も同様だが、ガードで防がれた場合のみ相手にぶつかって弾き飛ばされそのまま画面外に転がっていく。ヒット前にダメージを受けての不発時ではナナ / ミミは上記と同様だが、ピコはそのまま画面の反対側へ横断して去る。また、ナナ / ミミトのみ技成立後の退場時は技失敗時と同様の軌道で出ていくため画面外に出るのは最後となるが、他の仲間が画面外に出た時点で硬直は解除される。
  5. ^ スタジオベントスタッフALL ABOUT ストリートファイターIII THE FIGHTING BIBLE』発行:電波新聞社、1997年。ISBN 4-88554-473-4 


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