ソウルキャリバーの登場人物 アイヴィー

ソウルキャリバーの登場人物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/28 02:58 UTC 版)

アイヴィー

アイヴィー プロフィール

  • 初出作品:ソウルキャリバー
  • 格闘スタイル:アンリレイトリンク
  • 誕生日1558年12月10日
  • 出身地 イングランド王国/ロンドン
  • 身長:179cm
  • 体重:58kg
  • 血液型:不明
  • 武器銘蛇腹剣「バレンタイン (アイヴィーブレード)」
  • 年齢:25歳(L) 28歳(1) 32歳(2)(3)(4)(BD) 32歳のまま止まっている(5)
  • 家族構成: 
    • 育ての両親は共に病死。本当の親の手掛かりは無し。(1)
    • 育ての両親とは死別 実の父親はセルバンテスであることが判明 母親は既に死亡している(2)(3)
    • 育ての両親とは死別 実の父親は不明(L)
    • 育ての両親とは死別 実の父親はセルバンテス 母親はすでに死亡している(4)(BD)
    • 育ての親・バレンタイン伯爵夫妻とは死別 実の父・セルバンテス(5)
  • キャッチコピー: 
    • 絡みつく孤高の刃」(1) (6)
    • 「祝福なき血統」(3)(4)(BD)

Ivy
本名: イザベラ・バレンタイン [Isabella Valentine]

設定

イングランドの名門貴族バレンタイン家の出身として恵まれた生活を送っていたアイヴィーだったが、父親のバレンタイン伯爵が錬金術に手を出してから彼女の人生は大きく狂い始めた。錬金術に取りつかれ「不死不老の鍵」であるソウルエッジを研究するあまり財産を浪費して狂気のすえに死んだ父、最後に「本当の親子でない」ことをアイヴィーに告げ亡くなった母、アイヴィーを残してバレンタイン家は一代で名門の歴史に終止符をうった。 アイヴィーにとっては「家」も「本当の親」もどうでもよかったが、父の意思を継いで錬金術を学び神秘の剣「ソウルエッジ」の足跡を追い求めた。ついに邪剣の正体を突き止めた彼女はこれを倒すための武器、剣と鞭に変形できる蛇腹剣を古の魔術から作り出した。この時、彼女は知らなかったが剣に生命を与える儀式の際ナイトメアの力を借りてしまった。ソウルエッジ破壊の旅に出たアイヴィーだったが、道中で会ったナイトメアに剣の製作を手伝ってもらった恩義もあって、彼の率いる組織「シュヴァルツ・シュトローム(黒い嵐)」に「デキスター・パーピュア(幸運の紫)」として所属することになり、プロパガンダを担当することになってしまった。ナイトメアが倒されたことで自分が騙されていた事を知った彼女だったが、同時に自分の剣は邪剣の力で作られた物であること、それを操る自分には邪剣の血が流れている事実を知り一時は自宅の研究室に閉じ籠もっていた。研究室を出てからは、邪剣に携わる物を自分や分身である剣を含めて一つ残らず根絶することを目的にしている。ソウルエッジに対抗しうる存在を求めて旅をし、相反する存在の霊剣を知ったアイヴィー。だがソウルエッジの血を引く彼女では霊剣を扱うことができないという事実も明らかにした。霊剣を扱うモノを生み出す研究を続けていたが、セルバンテスの襲来で研究は完成には至らず、アイヴィーは魂の大部分を彼に喰われてしまった。研究の成果である人工の魂によって死を食い止めたアイヴィー。かりそめの生命がいつまで保つかはわからないが、死に至る前にソウルエッジを破壊するため4度目の旅に出る。オストラインブルク城で因縁の相手である父セルバンテスを葬ったアイヴィーはそこで、空の裂け目の向こうに異世界を目撃する。その異世界に邪剣が消えたとされ復活まで息を潜めていることを推測した彼女は、異世界をアストラルカオスと命名し、破壊するため研究を始めた。

略歴

ソウルキャリバー
イングランド貴族の名門バレンタイン家の養女として育つ。 養父バレンタイン伯爵が「不老不死の鍵」であるソウルエッジの研究に没頭しすぎた結果、多大な散財によってバレンタイン家は没落してしまった。 アイヴィーはソウルエッジを調べていく過程で、その正体が「魂を食らう邪剣」であることを知り養父の無念を晴らすべく、錬金術で機械仕掛けの蛇腹剣を造り上げ、最後には怪しげな儀式で異形の巨大な手を呼び出し剣に生命を吹き込んでもらい「アイヴィーブレード」として完成させた。 そして邪剣破壊の旅に出たが、旅の途中でアイヴィーブレードの製造過程で、儀式で召喚して恩のあったナイトメアに出会い、事の真相を知らずにナイトメアの率いる組織「シュヴァルツ・シュトローム(黒い嵐)」に加入、「デキスター・パーピュア(幸運の紫)」としてプロパガンダを始めとした様々な悪事に協力させられてしまう。
ソウルキャリバーII
アイヴィーブレードに命を吹き込んだ張本人-ナイトメアと出会ったアイヴィーはその恩を返すため、それが邪剣の計画だとも知らずに、彼が行おうとしている「反魂術」の手助けをしてしまった。だがナイトメアが倒れソウルエッジが砕かれたあの日、ついに彼女はナイトメアこそがソウルエッジの持ち主であったことを知った。それはソウルエッジを破壊するための愛剣アイヴィーブレードが、他ならぬ邪剣の力で生命を持っていた事実を意味していた。そしてアイヴィーは、彼女の実の父親セルバンテスがかつてソウルエッジを握り邪剣に操られた男だったという、自身の出生の秘密をも知ることになる。
思わず逃げ出したくなるような事実に衝撃を受けたアイヴィーは故郷へ戻り、暗い実験室に閉じ籠もった。今や憎悪と後悔の対象でしかないアイヴィーブレードを何度も破壊しようとしたが、この剣と同じように自分にも邪剣の血が流れているという事実、それが彼女の手を止めた。アイヴィーブレードはただ静かに、主の命令を待っていた。
数ヶ月にも渡る長考の末に暗い部屋から出てきたアイヴィーは、邪剣破壊にかわる邪剣の完全なる根絶という新たな目的を得ていた。彼女は目的を達成するという誓いの証として、忌むべき愛剣アイヴィーブレードにバレンタインの名を冠すと、すぐさま旅支度を整えた。アイヴィーブレードに新しく冠された育ての親の姓「バレンタイン」の名は、邪剣の血筋を濃く引きながらも強い意志をもって人間として生きようとする彼女の象徴であった。
ソウルキャリバーIII
ソウルエッジの痕跡を消し去る旅の途上、愛剣バレンタインに生じた異変の原因を調べる為、生家のバレンタイン邸に帰ってきたアイヴィー。邸宅の錬金室で、買い込んだ資料類を吟味していた彼女は、「邪剣」ソウルエッジに相対する「霊剣」ソウルキャリバーについて記述された古文書を見付ける。だが、研究の日々を送るアイヴィーのもとへ大鎌を携えた男ザサラメールが現れる。死闘の末、アイヴィーは男に転倒させられてしまい、その古文書を奪われてしまう。書物を灰にして静かに去っていく男を制止するアイヴィーに、男は邪剣と霊剣の全てを知りたければ大剣の騎士を追うようにと答えた。アイヴィーは決意した。真実を突き止め、そしてもしも実在するならば、霊剣ソウルキャリバーをこの手にする事を……!
ソウルキャリバー レジェンズ
アイヴィーが神聖ローマ帝国を訪れた際に現われたのは同じ錬金術師を名乗るイスカであった。イスカは同じくソウルエッジを追っている神聖ローマ帝国皇帝、通称仮面の皇帝に彼女を引き合わせる。国家戦略としてソウルエッジを探す仮面の皇帝は彼女への全面的な援助を約束する。
ソウルキャリバーIV
大鎌の男ザサラメールに焼かれてしまった書から得た僅かな手掛かりから霊剣ソウルキャリバーの存在を知る。だが邪剣の血を濃くアイヴィーには相反する存在である霊剣を扱うことは出来ない。例えソウルキャリバーを手に入れたとしても、その力を引き出せない限りソウルエッジの破壊は望めない。
旅を中断して館へと戻ったアイヴィーは、その卓越した知識を用い霊剣を扱うモノを創造していた。だがアイヴィーのそれと最も親しい魂の持ち主、今や人ならぬ呪われた父セルバンテスが、招かれざる訪問者として現れたのだ。彼の目的は、血を分けた娘から魂を奪い、自らの力とする事だった。錬金工房は無残な姿になり見る影もなくなった。そしてアイヴィーもまた、破壊され転がっていた。
アイヴィーの魂はセルバンテスによって、そのほとんどを喰われてしまった。だが、彼女にはまだ最後の手段が残されていた。それは彼女が守り抜いた切り札、人工の魂を本来の目的にではなく、自身の生命を補うために使われた。だが実験は未完成だった。残された時間は少ない。アイヴィーはただ一つの目的、ソウルエッジを破壊するため、最後の旅路へと踏み出した。
ソウルキャリバーV
アイヴィーがオストラインブルクの決戦に馳せ参じたとき、そこにソウルエッジの姿はなく、代わりに立ちはだかったのは実父セルバンテスであった。今度こそ因縁の相手セルバンテスを葬った彼女は、秩序と混沌が絡み合う異世界の裂け目を上空に目撃した。情報によれば、邪剣ソウルエッジはあの「奇妙な裂け目」の向こうへ消えて滅んだのだという。それについてアイヴィーは悠長な事を言っていると冷笑した。繰り返されるソウルエッジの破壊と復活の歴史を思えば、邪剣は異世界に残り復活の日まで息を潜めていると推測するのが妥当だからである。アイヴィーは「裂け目」の向こう側の異世界をアストラルカオスと命名し、それを破壊するために研究を始めた。アストラスカオスの研究を初めて十余年、邪剣の血が混じるアイヴィーの体は老いることを忘れてしまっていたが、それでも彼女は今も歩み続けていた。己に忌まわしき血と宿命を与えた邪剣をこの世から消し去るために。

人物

対戦前の台詞などでは高飛車な言動が目立つ。(4)ではプロローグで、セルバンテスによって魂の部分を喰われてしまい、研究していた人工の魂でかろうじて生きている状態だった。(5)では、17年前の(4)の最終決戦時にオストラインブルクでセルバンテスを倒した時、愛剣バレンタインが切り裂いたセルバンテスの体から溜め込んだ無数の魂を吸い上げ、その取り込んだ魂がアイヴィーの魂の器を満たしたことで延命に成功し年を取らなくなっている。そのため外見の年齢は17年前と変わらず若々しいままである。

ゲーム上の特徴

遠距離の鞭と近距離の剣という2つの形態、さらに特殊構えを持つテクニカルキャラで、シリーズ通して上級者向け。鞭状態の際には全キャラクター中屈指のリーチを誇る。

(5)では構えがなくなり、ボタン長押しで鞭形態になるように簡略化された。それでも、カウンターやゲージ以外の単体ダメージは低いので中級者向けである。また「収束する世界(マイト アトラス)」と「罪人の響き(クリミナル シンフォニー)」という非常に高威力だが難解なコマンドの投げ技があり、シリーズ通しての代表的な技である(なおコマンドは、前述のように難解ではあるが受付時間は非常に長く、さらに時計回りの要領で入力すると普通に入力するよりも簡単に出すこともできる)。

(5)では、難解コマンドはクリミナルシンフォニーのみになり、マイトアトラスはゲージを使用するブレイブエッジ技に変更された。また、今作より新たに追加された超必殺技(クリティカルエッジ)は投げ属性でありながら、全キャラクター中屈指の威力を誇る。

モチーフ

刀身を分解して鞭のように扱うことができる剣は、テレビアニメ『機甲界ガリアン』の主役ロボットが用いていた武器がモチーフであり、ゲームの開発中に描かれた設定画においてこの武器は「ガリアンソード」や「ガリアン剣」と仮称されていた[19]。アイヴィーの設定はこの武器ありきで作られ、(1)のキャラクターデザインはゲームにかかる処理を軽減するため、他のキャラクターよりも少ないポリゴン数で描くことを前提とした工夫が施されたが、担当プログラマはこの剣を実現困難な設定であるとして非常に嫌がったという[13]


  1. ^ ソウルエッジの公式サイトによると、御剣は1562年に生まれ、1583年に22歳。それが数え年の年齢かどうか不明だが、後続のゲームは東アジアのキャラに関して数え年を使っていないそうだ(SOUL CALIBUR 設定資料集 New Legends of Project Soul. 集英社. (2012年2月2日). ISBN 4-08779-621-3.)。
  2. ^ (エッジ)の時点ではプレイヤーキャラクターの中で最年少であった(ジークも16歳だが、ジークは早生まれで年上)。
  3. ^ 当初は自分の腕をみとめてもらえないことに対する不満などが理由であったが、いい年となった(1)では全く乗り気になれない見合い話に辟易しての家出などもある模様。
  4. ^ この場合の「忍者」は密偵や謀略などの特殊作戦で用いられる者などではなく、古来より特定の領国や根城を持たない『世を忍ぶ一族』としての忍者。
  5. ^ 作中での解説によると「深さ50mにも及ぶ大縦穴や水没トラップ等の侵入者を防ぐワナが随所に仕掛けられており、まさに難攻不落の宝島」。またジーク率いる「シュヴァルツヴィント」も(エッジ)の物語開始前の数年前に侵入したことがあるが、多くの仲間を失い、生き残った面々とも散り散りになったことがあるという。
  6. ^ (1)のエンディングではソウルエッジの力により、若返った姿が描かれるが、瞳は隠したままで具体的な素顔は不明となっている(エンディングでの文によると、視力は戻っている模様)。
  7. ^ 『ソウルキャリバー Broken Destiny』 ガントレットモード
  8. ^ ただし、後述にもあるように父親のフレデリックと同様のスタイルであり、実際に(エッジ)のエッジマスターモードでは父から手ほどきを受けていたという旨が書かれており、帝国騎士であった父から継承した剣術も含まれている可能性がある。
  9. ^ 「情婦」という表現が性的すぎるからか、媒体によっては「町の娘」という柔らかい表現にすり替えられていることがある。
  10. ^ 攻略本では、エッジマスターが護衛を務めていた村を襲撃したこともあり、その剣捌きをエッジマスターは評価していた。
  11. ^ 依頼主の剣を奪うために依頼主に近づいて、隙を狙い、殺害して剣を奪う、目当てのものが全く見つからない失望から狂乱してしまい、エウリュディケ神殿(ソフィーティアのステージ)を壊滅する、など。
  12. ^ (エッジ)の時点では、プレイヤーキャラクターの中で一番身長が低かった。
  13. ^ a b 『GAMEST GRAPHICS』vol.1, p. 28.
  14. ^ ただし、(エッジ)のエッジマスターモードでは闘技場で負け、優勝者から武器を奪おうとする往生際が悪い一面も見られた。
  15. ^ 1553年、ソウルエッジを得て、老化が止まった。『SOUL CALIBUR 設定資料集 New Legends of Project Soul (Vジャンプブックス)』、集英社、2012年2月2日、11頁。ISBN 4-08779-621-3
  16. ^ シャンファの項にも書かれているが、そもそもシャンファとシャンレン自身が互いに姉妹であることはおろか、存在さえも分かっていない。
  17. ^ 『GAMEST GRAPHICS』vol.1, p. 27.
  18. ^ シャンレンの年齢設定はないが19歳のキリクが姉として慕っていたことから、20歳以上である模様。
  19. ^ 『GAMEST GRAPHICS』vol.1, pp. 28, 49.
  20. ^ 『GAMEST GRAPHICS』vol.1, p. 30.
  21. ^ 『SOULCALIBUR 設定資料集 New Legends of Project Soul』、110頁。
  22. ^ 現在の転生
  23. ^ アスタロスのエンディングではアスタロスが裏切ったことに気付かず、帰還したアスタロスにそのまま掴まえられ、燃えた炎の中に連れていかれる。






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ソウルキャリバーの登場人物」の関連用語

ソウルキャリバーの登場人物のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ソウルキャリバーの登場人物のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのソウルキャリバーの登場人物 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS