シルベスター数列 有理逆数和を持つ急速増加列としての一意性

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シルベスター数列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/24 13:50 UTC 版)

有理逆数和を持つ急速増加列としての一意性

シルベスター数の逆数和が有理数である1に収束することから、数列が二重指数関数的に増加することは、その逆数和による級数が無理数となること、さらに数列が irrationality sequence[定訳なし] となることの十分条件ではないことがわかる[注 1]

一方で Badea (1993) の結果から、シルベスター数列 (の漸化式) は、二重指数関数的な増加を持ち逆数和が有理数に収束するような数列に対する、ある種の唯一性を持っている。つまり、数列 {an} が不等式

を満たし、逆数和が有理数に収束するならば、十分に大きなすべての n に対して、その漸化式はシルベスター数列と同じ

となる。

エルデシュグラハムは、数列 {an}

を満たすとき、逆数和が有理数となるならば、十分大きな全ての n に対して が成り立つと予想した[4]Badea (1995) ではこの予想についていくつかの結果が纏められている。


補注

  1. ^ 数列の増加速度と級数の無理性については、例えば数列 {an} が十分に速く増加するとき、 が無理数となることが知られている (Erdős & Graham 1980, p. 64)。
  2. ^ Andersenはこの区間で1167の素因数を見つけた[6]ため、おそらくこれは誤記である。
  3. ^ p < 5 × 107 かつ n ≦ 200 を満たす範囲において、全てのシルベスター数 sn の素因数 p はVardiによってリストされている。Ken Takusagawa は s9 までの素因数分解[9]s10 の素因数分解[10]をブログに記している。それ以外の因数分解については、Jens Kruse Andersen によるリスト[6]を出典としている。
  4. ^ 佐々木多様体英語版でもあるアインシュタイン多様体
  5. ^ 論文中でSeidenとWoegingerは、シルベスター数列を Salzer (1947) の仕事にちなんで「Salzer's sequence」という名前で言及している。

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