シルベスター数列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/24 13:50 UTC 版)
応用
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Boyer, Galicki & Kollár (2005) ではシルベスター数列の性質を使って、奇数次元の球面またはエキゾチック球面に対する非同値な佐々木・アインシュタイン多様体[注 4]の族を与えている[11]。彼らは論文中で、2m-3 次元の球面またはエキゾチック球面上で少なくとも 個の非同値な佐々木・アインシュタイン多様体の族を与える方法を示し、従ってそれらの数は m に対して二重指数関数的な増加を見せる。
Galambos & Woeginger (1995)が説明しているように、 Brown (1979)とLiang (1980)はオンラインのビンパッキングアルゴリズムについて、アルゴリズムの評価の下界を与えるためにシルベスター数列の値を利用した。Seiden & Woeginger (2005) でも同様に、2次元カッティングストック問題に対して、3-stageギロチンカット解の下界を与えるためにシルベスター数列が用いられている[注 5]。
Známの問題は、集合の各要素がそれぞれ他の数の総積に1を足した数の真の約数であるような集合についての問題である。「真の」約数であるという条件を除くと、シルベスター数列の値はこの問題を解決する。本来の条件の下では、シルベスター数列を定めるものと同様の再帰的な手続きによって、問題の解を得ることができる[要出典]。Známの問題の解は表面特異点の分類[12]や、unary n-cyclic 正規言語を通して非決定性有限オートマトンの理論[13]への応用が存在する。
Curtiss (1922) は単位分数の k 項和で1に最も近い近似が、完全数の約数の数に下界を与えることが記されている。Miller (1919) では同じ性質が k 個の部分群を持つ群の位数の上界を与えるために使われている。
補注
- ^ 数列の増加速度と級数の無理性については、例えば数列 {an} が十分に速く増加するとき、 が無理数となることが知られている (Erdős & Graham 1980, p. 64)。
- ^ Andersenはこの区間で1167の素因数を見つけた[6]ため、おそらくこれは誤記である。
- ^ p < 5 × 107 かつ n ≦ 200 を満たす範囲において、全てのシルベスター数 sn の素因数 p はVardiによってリストされている。Ken Takusagawa は s9 までの素因数分解[9]と s10 の素因数分解[10]をブログに記している。それ以外の因数分解については、Jens Kruse Andersen によるリスト[6]を出典としている。
- ^ 佐々木多様体でもあるアインシュタイン多様体
- ^ 論文中でSeidenとWoegingerは、シルベスター数列を Salzer (1947) の仕事にちなんで「Salzer's sequence」という名前で言及している。
出典
- ^ Finch (2003, p. 444)
- ^ Golomb (1963), Aho & Sloane (1973, §2.5)
- ^ Curtiss (1922)、Miller (1919) あるいは Soundararajan (2005) を参照。
- ^ Erdős & Graham (1980)
- ^ Guy & Nowakowski (1975).
- ^ a b Andersen (2007–20)
- ^ Jones (2006).
- ^ Odoni (1985).
- ^ Takusagawa (2006a)
- ^ Takusagawa (2006b)
- ^ Boyer, Galicki & Kollár (2005, §7)、特に Prop. 44–Prop. 48
- ^ Brenton & Hill (1988)
- ^ Domaratzki et al. (2005).
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