グラン・カナリア島 歴史

グラン・カナリア島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/10 05:19 UTC 版)

歴史

15世紀にスペイン人によって攻め落とされる前には、グアンチ人スペイン語: Guanches)が住んでいた。どのような状況の下でグアンチ人が入植し、島を開拓して住んできたのかは完全に解明されていない。グアンチ人とはもともとテネリフェ島の原住民のみを指していたため、グラン・カナリア島の原住民はむしろ元カナリア人と呼ばれることが多い。洞窟内に石を用いて建てた円形の住宅に住んでいた。

島には数多くの犬が居たため、ラテン語の「インスラ・カナリア」(ラテン語: Insula Canaria、犬の島)が島名の由来であるとする説がある。しかし、アフリカの北東部に住むベルベル人の一民族であった「カナリイ」から派生したとする説のほうが有力である。

カスティーリャ地方の知事ペドロ・デ・ベラ英語版は、1483年4月には原住民との戦闘を正式に終結した。島はそれ以来、スペインの支配下にある。

地理

最高峰は1949mのピコ・デ・ラス・ニエベスである。島内にはカナリア・ビエラ・イ・クラビホ植物園があり、渓谷および海岸砂浜など多様な地形がある[1]生物多様性は非常に高く、カナリアマツ英語版が生える沿岸部の乾燥性の低木林照葉樹林常緑樹林亜高山帯などの植生があり、固有種無脊椎動物鳥類爬虫類が生息している[1]

何世紀にもわたって人間による森林破壊が行われたが[2]、20世紀以後には植林も行われている[3]。主に亜熱帯気候である。

中央部および南西部の陸域および周辺の海域は2005年にユネスコ生物圏保護区に指定された[1]

行政区分

行政区分
グラン・カナリア島の旗

スペインに17ある自治州のひとつとしてカナリア諸島州が設けられており、スペインに50あるのひとつとしてラス・パルマス県が設けられている。グラン・カナリア島はカナリア諸島州ラス・パルマス県の一部である。また、カナリア諸島の主要7島にはそれぞれ島庁英語版が設置されており、グラン・カナリア島にはグラン・カナリア島庁がある。島は21のムニシピオ(基礎自治体)に分かれている。

自治体

最大都市はラス・パルマス・デ・グラン・カナリアであり、ラス・パルマスはテネリフェ島サンタ・クルス・デ・テネリフェと共同でカナリア諸島州の州都を務めている。

  1. アガエーテ
  2. アグイーメス英語版
  3. アルテナーラ英語版
  4. アルーカス英語版
  5. フィルガス英語版
  6. ガルダル英語版
  7. インヘニオ英語版
  8. ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア
  9. モガーン英語版
  10. モジャ英語版
  11. サン・バルトロメ・デ・ティラハーナ英語版[4]
  12. サン・ニコラス・デ・トレンティーノ英語版
  13. サンタ・ブリヒダ英語版
  14. サンタ・ルシーア・デ・ティラハーナ英語版
  15. サンタ・マリーア・デ・ギア英語版
  16. テヘーダ英語版
  17. テルデ英語版
  18. テロール英語版
  19. バジェセコ英語版
  20. バルセキージョ英語版
  21. ベガ・デ・サン・マテーオ英語版

  1. ^ a b c Gran Canaria Biosphere Reserve, Spain” (英語). UNESCO (2020年4月). 2023年3月10日閲覧。
  2. ^ “Con lo que cuesta un Jumbo se puede reforestar toda Gran Canaria”
  3. ^ Reforestación de las cumbres de Gran Canaria
  4. ^ 『世界の美しい色の町、愛らしい家』エクスナレッジ、2015年、130頁。ISBN 978-4-7678-1932-7 


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