ウォーハンマー (ミニチュアゲーム)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/17 19:33 UTC 版)
版の変遷
ウォーハンマー:ファンタジーバトル
- 第1版
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- Boxセットとして1983年に発売された。
- ブライアン・アンセルとリチャード・ハリウェル、リック・プリーストリーの3人のデザイナーにより作成された。白黒の箱に本が3冊ほど封入されていた。1冊目はテーブルバトルルールブックでルールと共に模擬戦が紹介されていた。2冊目はウィザードルールブックで、レベル4までの紹介とさらに高レベル魔法が紹介されていた。3冊目はキャラクターの紹介とロールプレイングによる経験値取得と成長ルールが記されていただけでなく、キャンペーンシナリオも用意されていた。
- 誤字脱字、矛盾するルールと偏ったバランスとひどい体裁にもかかわらず、斬新で単純な戦闘ルールと駆け引きによる心理戦を体験できるゲームとして人気を馳せた。他のミニチュアゲームと比較して、魔法などを駆使するエンターテイメント性があるゲームと評価された。
- 第2版
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- 1版と同じくBoxセットとして 1984年に第2版を発売した。
- 1版とは異なり、それまでファンタジー作品の題材として代表的なものであった『D&D』やトールキン作品の世界観を排除する形で、ウォーハンマー独自の世界観を作り上げた。
- 奇術、魔術、精霊と言った新要素を追加し、戦闘において魔除けによってそれらを回避するルールを追加した。
- アーミー編制にポイント制が用いられ、役に立つアーミー編制リストなどが附属されていた。
- また、リアルな軍隊編成をプレイできるように追加オプションが発売された。
- キャンペーンシナリオ集として「Bloodbath at Orcs' Drift」(1985年)と「Tragedy of McDeath」(1986年)が発売された。
- 第3版
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- 前2作とは異なり、ハードカバーブックとして1987年に発売した。
- 発売されたゲームの中で最もルールが複雑でより深いエディションとなっている。さまざまな種族の新しい特殊部隊や、ウォーマシーンのためのルールが掲載され、英雄やウィザードをより表現させるためのルールが追加された。そのため2版までのヒーローリストの使用が非推薦プレイとなり、1991年に「Warhammer Armies」と言う新ヒーローリスト集が発売された。また、ヒーローと種族を別に設定できるのも第3版までであった。
- 第4版
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- 第4版は再びBoxセットとして1992年に発売された。ルールは3版とは全く異なるエディションである。
- 3版までのミニチュアは非常にリアルな造形であったが、第4版以降から発売されたミニチュアは子供受けするようなコミカルな造形となった。
- 世界観もミニチュアに合わせるように、明るくコミカルでヒロイックファンタジーを彷彿とさせる世界観になる。
- そのため、倫理的に問題があるモンスターや退廃的でうらぶれた雰囲気や泥臭い設定などが排除されることになった。
- 第4版と第5版は後に「Herohammer」と揶揄されるほどキャラクターが強いゲームバランスであった。
- この版よりそれぞれの種族にそれぞれのアーミーブックが存在する形となった。
- 各アーミーはポイントの制限を受け、モンスターやウォーマシーンなどすべてがその制限に従った。
- 魔法ルールは選択した魔法がランダムで働くようになり、選ばれたスペルカードが発動する形となっていた。
- また魔法もアーケンマジック(秘儀魔法)とケイオスマジック(混沌魔法)を使い強化できた。
- 第4版Boxセット
- Boxセットにはプラスチック製で一体成型仕様のミニチュアが付属され、箱から取り出してすぐにプレイできる形になっていた。
- ハイエルフとゴブリンのミニチュアが含まれている。
- ウォーマシンやチャリオットなどは衝立コマを使って暫定的に表現されている。
- ジェネラルとコマンドグループは含まれていない。
- 第5版(日本語版初展開)
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- 第5版は1996年にハードカバーブックとして、5版改訂版はBoxセットとしてその年の12月に発売されている。
- 第5版はベストファンタジー賞やサイエンスフィクション1996のミニチュアルールのオリジナル賞を受賞した。
- 4版5版はルール的には類似しており、第4版のアーミーブックを引き続き使用することができる。
- 魔法体系も基本システムは同じとしながらも刷新され、バトルマジック(戦闘魔術)と各種族毎の魔法に分かれることになった。
- 第5版Boxセット
- ブレトニアとリザードマンのミニチュアが入ったスタートBoxセット。
- 上記のアーミーは第5版リリースと共にサポートされたため、普及宣伝させる意味でBoxセット入りが決定した。
- 第5版までのBoxセットはルール上必須なジャネラルやルール上有利なコマンドグループが含まれていない。
- そのため本格的に遊ぶには、それらのメタルフィギュアを購入しなければならなかった。
- 特にリザードマンはジェネラルにスランという高価なメタルフィギュアが必要であった。
- 第6版
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- 第6版はペーパーバック仕様として2001年に発売され、Boxセットも同時に発売された。
- 4版5版が類似していたのと同様、6版7版は類似点が多く5版とは異なっていた。
- 5版までのヒーローは強大な力を持っていたが、6版からはそうでもなくなりヒーローによって勝利出来なくなった。
- 各アーミーブックにヒーローや魔法体系がまとめられ非常に良く纏まったルールとなった。
- ミニチュアに関しては、4版では子供向きのコミカルな造形となっていたが、6版でゴシックホラー的造形へとデザインが先祖帰りした形になった。しかし、3版までの造形よりスマートになっていた。
- 世界観も4版・5版とうって変わり、3版のころの退廃的な世界観に近づくことになり、よりゴシックかつパンクな雰囲気を漂わせることになった。
- 第6版Boxセット
- エンパイアとオーク&ゴブリンのミニチュアが入ったスタートBOXセット。
- ウォーハンマー世界の主役とも言えるエンパイアと、ウォーハンマーで一番数が多いとされるオーク&ゴブリンが含まれている。
- そのため世界観的にもバランスの取れたBoxセットである。
- 2008年に7版が出た後でも付属するミニチュアの内容に評価が高く、ミニチュアを主な目的として購入する人も多い。
- 第6版サプリメント
- アルビオン 霧に隠されし幻の島の覇権をめぐり各勢力が争うイベントサプリ
- ラストリア 旧き者の第2の巨大遺跡群の残る大地ラストリア。その覇権をめぐりリザードマンとの攻防を楽しむイベントサプリ
- ストーム・オブ・ケイオス いよいよアーケイオンが渾沌の四神の加護を受け、純粋なるケイオス軍及び四神軍を引き連れてオールドワールドに大侵攻してくるイベントサプリ
- 第7版
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- 第7版は2006年9月9日にハードカバーのルールブックとして発売され、6版と同じくBoxセットも発売された。(日本語版はBOXセットのみ)
- ルール自体は6版のマイナーチェンジ版である。そのため、6版仕様の各種族アーミーブックを引き続き使用することができる。
- 世界観も6版と同様の世界観である。
- 第7版Boxセット
- 7版のBoxセットはドワーフとゴブリンの戦う「どくろ峠の戦い」である。
- ドワーフとゴブリンのミニチュアが入っている。6版と違い一体成型のミニチュアが増えたのが特徴。
- これはミニチュアの精巧さにとってはマイナスであるが、ランナー1枚あたりのミニチュア数の増加に貢献している。
- 第8版
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- 第8版は2010年7月10日にハードカバールールブックが発売され、2010年9月4日にBoxセットも発売された。(日本語版はBOXセットのみ)
- 第4版以来の大規模なルール変更が行われたことにより、ユニットの死亡場面が増えたため、必要ミニチュア数が大きく増えることになった。
- 各種族アーミーブックは6版〜7版仕様を引き続き使用することができる。
- 第8版Boxセット
- 8版のBoxセットはハイエルフとスケイブンの戦う「流血島の合戦」。精緻なパーツ分割や躍動感のあるミニチュアが特徴的である。
- なお、以前の版と違いBoxセットのみではゲームに必要なデータが足らず、別途種族アーミブックを入手する必要がある。
- (日本語版ならPDFにて無料ダウンロードが可能)
- ^ 「AoS」と入れ替わる形で商品展開が停止しているが、2023年2月現在、「Warhammer : the Old World」と改題して、再展開が計画されている。
- ^ a b c d e 電撃オンライン (2018年8月19日). “密かに流行している『ウォーハンマー』の多面的な魅力に迫る! ルールや特徴を初心者に向けて紹介”. 電撃オンライン. 2019年11月22日閲覧。
- ^ a b c “集めて塗って遊ぶ オトナの趣味「ミニチュアゲーム」に流行の兆し”. ASCII (2018年10月10日). 2019年11月16日閲覧。
- ^ a b 虎武須 (2006年2月22日). “ストラテジー -「Warhammer 40,000: Dawn of War Gold Pack 日本語版」- レビュー”. 4Gamer.net. 2019年11月1日閲覧。
- ^ a b “『ウォーハンマー 40,000』勢力紹介! 部隊の情報やゲームを遊ぶために必要なアイテムをチェック”. 電撃オンライン (2019年8月10日). 2019年11月22日閲覧。
- ^ [要文献特定詳細情報]
- ^ “フランスのCyanide,Warhammer版スポーツゲーム「Blood Bowl」発表”. www.4gamer.net. Aetas (2007年12月20日). 2019年11月22日閲覧。
- ^ a b c Nomura, Hikaru (2015年10月2日). “『Blood Bowl 2』レビュー ファンタジー世界のナンバーワンスポーツ”. AUTOMATON. 2019年11月22日閲覧。
- ^ EA のニュースレターに現状の様子などが記されています。
- ^ “「ウォーハンマー」の世界で展開するハクスラ型アクションRPG「Warhammer: Chaosbane」がリリース”. Aetas (2019年6月5日). 2019年11月16日閲覧。
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