ウィラメット隕石 ウィラメット隕石の概要

ウィラメット隕石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/27 19:03 UTC 版)

アメリカ自然史博物館に展示されるウィラメット隕石
ウィラメット隕石に見られるウィドマンシュテッテン構造

概要

ウィラメット隕石の形は釣り鐘型で円錐形、重さは15.5トンで、type IIIの鉄隕石に分類されている。 成分の91%がで、8%がニッケルである。コバルトリンが若干含まれている。3.05m×1.98m×1.3mの大きさである[1]。 特徴的なくぼみは、大気に突入した時に生じるとともに、その後にトロイリ鉱が分解してできた硫酸のために侵食されたと考えられている。ウィドマンシュテッテン構造はほんのわずかしか見られず、このことは親天体が顕著な熱衝撃を受けた結果である。

ウィラメット隕石はオレゴン州のウィラメットバレー[2]1902年の秋に入植者のエリス・ヒューズによって発見された。発見当時、オレゴン鉄鋼会社の土地にあったが、隕石の重要性を知っていたヒューズは所有権をえるために自分の土地まで90日かけて1200mの距離を移動させた。移動したことは発覚し訴訟ののち、法的な所有者はオレゴン鉄鋼会社となった。1905年にウィリアム・ダッジに$26,000で購入され、ルイス・クラーク開拓探検100周年博覧会で展示された後、ニューヨークアメリカ自然史博物館に寄付された。また、切り取られた隕石の一部が欧米の博物館に展示されている。

参考文献

  • リチャード・ノートン著、江口あとか訳 『隕石コレクター 鉱物学、岩石学、天文学が解き明かす「宇宙からの石」』 築地書館 2007年、ISBN 978-4-8067-1345-6

関連項目

外部リンク


  1. ^ 高さ1.37メートル、底面の一番長い部分が3.14メートル短い部分が1.98メートル(リチャード・ノートン著、江口あとか訳 『隕石コレクター 鉱物学、岩石学、天文学が解き明かす「宇宙からの石」』 築地書館 2007年 29ページ)
  2. ^ ウィラメットの町は、現在オレゴン市の数キロ西にあるウエストリン市に含まれる。この町の近くの森で発見された。( リチャード・ノートン著、江口あとか訳 『隕石コレクター 鉱物学、岩石学、天文学が解き明かす「宇宙からの石」』 築地書館 2007年 28ページ)


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