イヴの総て イヴの総ての概要

イヴの総て

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/08 01:19 UTC 版)

イヴの総て
All About Eve
ポスター(1950)
監督 ジョセフ・L・マンキーウィッツ
脚本 ジョセフ・L・マンキーウィッツ
製作 ダリル・F・ザナック
出演者 ベティ・デイヴィス
アン・バクスター
音楽 アルフレッド・ニューマン
撮影 ミルトン・クラスナー
編集 バーバラ・マクリーン
配給 20世紀フォックス
公開 1950年10月13日
1951年9月21日
上映時間 138分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
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ベティ・デイヴィス(左)とゲイリー・メリル

概要

主役のマーゴ・チャニングを演じるベティ・デイヴィス

実在の女優エリザベート・ベルクナーをモデルとした、メアリー・オアの1946年の短編小説 "The Wisdom of Eve" を原作としている。

ブロードウェイの裏側を見事に描ききり、アカデミー賞では、作品賞をはじめとして6部門で受賞。カンヌ国際映画祭でも審査員特別賞と女優賞を受賞した。

監督のマンキーウィッツは脚本も担当。前年のアカデミー賞において『三人の妻への手紙』に続いてアカデミー監督賞と脚本賞を受賞。2年連続で4つのアカデミー賞を一人の人間が獲得したのは後にも先にもマンキーウィッツただ一人である。

当初、マーゴ役はクローデット・コルベールが演じる予定だったが、怪我のために降板。スーザン・ヘイワードマレーネ・ディートリヒバーバラ・スタンウィックの名前も挙がったが、脚本を読んで気に入ったベティ・デイヴィスが演じ、彼女の代表作となった。

チャンスを狙う新人女優役として、無名時代のマリリン・モンローが出演。後のモンローのブレイクとリンクする作品として、今日では極めて重要視されている。

青春の抗議』、『黒蘭の女』に続いて3度目のオスカー受賞かと言われたデイヴィスだが、共演のアン・バクスターが所属会社フォックスの力を借りて主演女優賞にノミネートされ、結局、票が二つに割れたことで、二人とも受賞は叶わなかった(受賞はジュディ・ホリデイ)。

1970年ブロードウェイミュージカルとなり『アプローズ英語版』(「拍手喝采」の意味)のタイトルで公演された。この作品は1970年のトニー賞最優秀作品賞をはじめ主要5部門を受賞。 初演のマーゴ役はローレン・バコールで、ミュージカル初出演でありながら主演女優賞を獲得したが、映画でイヴ役を演じたアン・バクスターがわずか1年でマーゴ役を引き継ぎ、実際の配役の上でも追う者と追われる者のドラマがあった。1972年には劇団四季により日本で公演されている。

あらすじ

アメリカ演劇界最高の栄誉であるセイラ・シドンス賞が、新進女優イヴ・ハリントンに与えられた。満場の拍手のうち、イヴの本当の姿を知る数人だけは、複雑な表情で彼女の受賞を見守るのだった…。

田舎から出てきた女優志望のイヴは、ブロードウェイの大女優のマーゴの付き人となる。自分の大ファンだというイヴに目をかけるマーゴだったが、イヴは次第に本性を表してゆき、批評家やマーゴの周りにいる人々に取り入ってゆく。ある日、出るはずの舞台に間に合わなかったマーゴの代役として出演するチャンスをつかみ、イヴは批評家たちから絶賛される。これを皮切りに、劇作家や有名批評家に巧く取り入り、マーゴまでも踏み台にしてスター女優へのし上がっていく。




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