アパッチ族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/30 16:32 UTC 版)
文化
男性は正装の際、鉢巻を締める。モカシンは、「アパッチ・ブーツ」といって、ガラガラヘビやサボテンの棘から脚を守れるよう、ブーツ型である。普段は足首まで下ろして、活用時には膝上まで裾を上げ、革紐で縛る。
俗に「ウィキアップ」と呼ばれる樹皮で覆った小屋(「ウィグワム」)が伝統的な住まいである。平原部族のリパン・アパッチ、カイオワ・アパッチは「ティピー」を伝統住居とした。現在もアパッチ族では重要な儀式の際には、「ウィキアップ」が使われるのが常である。
メキシコ人から「メスカル」を略奪することで、インディアンには珍しく、飲酒の習慣を持っていた。
支族のひとつ「ネドニ」は、「ネ・ディネ」という単語から来ている。部族の自称「インデ」と併せて、同じアサバスカ語族のナバホ族の自称「ナ・ディネ」と同意である。このため、ナバホ族とアパッチ族は、かつて白人に同一視された。両部族の言語の相違は方言的なもので、互いに「聞き取れる程度」のものである。「ディネ」は一般に「ナバホ族」を指すが、ただ「ディネ」と呼ぶだけでは、「ナバホ族」か「アパッチ族」か判別できないということでもある。
ヤヴァパイ族はかつて白人に「アパッチ・モハーベ」として同一視されたが、別部族である。
大精霊「ウゼン」、山の精霊「ガン」を信仰する。「ガン・ダンサー」は覆面をつけた祈祷集団である。
経済
- 山岳系の支族はホテル経営などのリゾート観光が盛んである。ホワイトマウンテン・アパッチは数年前、聖山における白人の展望台の撤去訴訟を起こしている。
- オクラホマ州の支族は牧畜が盛んである。
- 沙漠地帯の支族の保留地には、核実験場、ウラン採掘場などがあり、放射能被害が深刻である。日本に落とされた原爆は、ホピ族の保留地から掘り出され、アパッチの保留地で精製されたウランで製造された。
アパッチ六つの支族とバンド
- ベドンコヘ・アパッチ
- チエアヘン・アパッチ
- チヘンネ・アパッチ オホ・カリエンテ、ホットスプリング・アパッチとも
- チョコネン・アパッチ チリカワ・アパッチ、メスカレロ・アパッチ(ファラオン)、ミンブレノ・アパッチ
- ネドニ・アパッチ
- 西アパッチ(コヨテロ・アパッチ) ホワイトマウンテン・アパッチ、シベキュー、サンカルロス、北トント、南トント、アラバイパ
- アパッチ族のページへのリンク