プッシュプルケーブル
押し力と引き力の両方が加えられるケーブル。チェンジレバーから変速機へ変速操作を伝えるケーブルがその一例である。一般のケーブルは、アクセルケーブルのように引張り力のみを伝える構造のため可とう性に富んでいるが、このケーブルはインナーが押し力も伝えられるように、インナーとアウターの剛性を上げ、クリアランスを狭め操作方向ガタを少なくしたものである。クラッチ操作系にプッシュタイプのものがあり、作動最大荷重は100kg程度。FF車のMTやATのチェンジ操作系ケーブルはプッシュプルタイプで、作動荷重は向上である。インナーとアウター間のフリクションで粘っこい操作感となるため、S字状レイアウトを避け、できるだけ直線レイアウトにしているが、そもそもは狭いエンジンルームにパワープラントやステアリング系サブフレームが集中して、ロッドを通すことが困難だとしてFF車に普及した。
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