ラブブ
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ラブブ(中国語: 拉布布、英語: Labubu)とは、香港のデザイナー龍家昇(カシン・ロン、英語: Kasing Lung)が制作し、中国を拠点とする小売業者ポップマート(中国語: 泡泡玛特、英語: Pop Mart)が発売したぬいぐるみのモンスターエルフのブランドである[1][2][3][4][5]。「ラブブ」はシリーズの主人公の名前でもある。
歴史
ラブブは香港生まれオランダ育ちのアーティスト龍家昇によってデザインされたキャラクターとして誕生した[5]。ラブブはロンが幼少期に親しんだ北欧の伝承[6][7]や神話に影響を受けた彼による物語『ザ・モンスターズ』シリーズに登場するキャラクターである[3][5]。
ラブブは2015年に初めて登場し[3][5]、2019年にポップマートとコラボレーションして更に広く知られるようになった[1][8]。このパートナーシップはラブブの収集家の間での人気を押し上げた[9]。
デザイン
ラブブは丸くて毛皮で覆われてフサフサした体、大きな目、尖った耳[10]、イタズラっぽい笑みを浮かべた鋭い歯を特徴とし、陽気だが少し獰猛な表情をしていると言われている[2][7][5]。『ザ・モンスターズ』シリーズにはラブブ以外にもモココ(英語: Mokoko)、パト(英語: Pato)、スプーキー(英語: Spooky)、タイココ(英語: Tycoco)[注釈 1][11]、ジモモ(英語: Zimomo)[注釈 2]などの「ザ・モンスターズ」と呼ばれる「種族」に属するキャラクターがいる[12][8][4]。これらの人形は様々な外見で製造される[2][4][13]。
ラブブのぬいぐるみはテーマごとにシリーズ化されたガシャポンで販売されることが多く、カプセルにはそのシリーズのランダムなぬいぐるみが入っている[14]。
最初のラブブのキーホルダーシリーズ「Exciting Macaron」(中国語: 心动马卡龙)は2023年10月に発売された[4]。その他のシリーズには「Have a Seat」(中国語: 坐坐派对)や「Big into Energy」(中国語: 前方高能系列)などがある[4]。
反響
2024年4月、BLACKPINKのリサがバッグにラブブのキーホルダーを付けているのが目撃され、このぬいぐるみは大きな注目を集めた[1][15]。これをきっかけに、タイ王国やそれ以外の東南アジアや東アジアでの認知度が急速に高まった[2]。
ポップマートが2024年8月20日に発表した同年の中間報告によると、ラブブシリーズの上半期の売上高は63億元(約8億7,000万ドル)であった[10]。
米中対立の激化にも関わらず、アメリカのポップマートには徹夜の列ができるほど人気が爆発しており、リアーナはラブブをバッグに付けている姿を目撃されている[16]。
2025年5月、イギリスでラブブがあまりの人気から行列や混雑、けんかの報告といった混乱が相次ぎ、ポップマートがイギリス全土でラブブの店頭販売を停止する事態になった[17]。同社は5月20日のInstagramへの投稿で「愛すべきラブブへの需要増加により、再入荷日には来店者が大幅に増加し、店舗やロボショップ(セルフサービス店)の前に長蛇の列ができる状況になっている」と説明し、「皆様の安全と快適さを確保するため、当社は一時的に、『ザ・モンスターズ』シリーズの店頭販売およびロボショップでの販売を全面停止する」と表明した[17]。ただし、オンライン販売は通常通り続けられる[17]。
アニメ化作品(156話×4-5分ずつ、7分間の放送枠で放送予定)が、2025年半ばに放送開始予定となっている。
中国ビジネスに詳しい浜野智成(NOVARCA社長)は次のように分析している。
「ラブブ人気は中国国内で消費のトレンドが大きく転換している表れ」「ラブブがこれだけ大ヒットした背景には、日本でいう『推し活消費』のようなものがある」—浜野智成、 「中国発『ラブブ』人気は消費トレンドの転換点」NOVARCA浜野氏, 日本経済新聞社
2025年には日本においても人気が高まっており、フリマアプリのスニーカーダンクでは同年7月の取引額が対年初比で66倍に増加した。同時に偽物も市場に出回り、前述のスニーカーダンクを運営するソーダ(SODA inc.)傘下のスニダン鑑定研究所やIVA株式会社のフェイクバスターズといった、X線やブラックライトを使った鑑定サービスへの需要が高まっている。[18]
脚注
注釈
出典
- ^ a b c Cheung, Adam. (2025年4月30日). ““I was told they were sold out. I wanted one immediately”: Why countless guys are obsessed with those weird and wild Labubu dolls” (英語). British GQ. 2025年4月30日閲覧。
- ^ a b c d Tabiolo, Jewil Anne M. (2024年10月19日). “All You Need to Know:Labubu 'hottest collectible' right now” (英語). SunStar Publishing Inc.. 2024年11月19日閲覧。
- ^ a b c Fernando, Jeff (2024年10月23日). “Labubu mania sweeps the Philippines: Celebrities can’t get enough of these whimsical toys” (英語). Daily Tribune. 2024年11月19日閲覧。
- ^ a b c d e Haridasani Gupta, Alisha (2025年4月27日). “How These Little Elves Turned Into a Global Sensation”. The New York Times 2025年5月22日閲覧。
- ^ a b c d e Lau, Chris; Kocha Olarn (2025年5月24日). “世界を席巻する「ブサカワ」のぬいぐるみ、中国発のラブブ”. CNN.co.jp. 2025年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月25日閲覧。
- ^ “4 things to know about Labubu, the popular Pop Mart figure with fans including Blackpink's Lisa”. CNA Lifestyle (2024年9月26日). 2025年5月18日閲覧。
- ^ a b Surbano, Eric E. (2024年9月21日). “Decoding the Labubu hype from its origins to creator and celebrity endorsements” (英語). Prestige Online - Malaysia. 2024年11月19日閲覧。
- ^ a b Bargeron, Sadie. “Blackpink’s Lisa’s favorite Pop Mart toy Labubu causes global mania | Jing Daily” (英語). jingdaily.com. 2024年11月19日閲覧。
- ^ “中国ポップマートの「LABUBU」が世界的ブレイク”. 東洋経済オンライン (2025年6月30日). 2025年7月2日閲覧。
- ^ a b Bharade, Aditi (2024年11月15日). “A fluffy, $85 toy is taking Asia by storm and sparking legions of knockoffs. Inside the meteoric rise of Labubu.” (英語). Business Insider. 2024年11月19日閲覧。
- ^ Rodriguez, Rebecca (2025年5月22日). “What is Labubu? Why is she so popular? We have answers.”. NBC News 2025年5月23日閲覧。
- ^ Zachariah, Natasha Ann (2024年11月14日). “Going ga-ga over Labubu: The toy that has fans fighting, faking and stealing it”. The Straits Times. 2024年11月19日閲覧。
- ^ Maruf, Ramishah (2025年5月17日). “This gremlin-looking toy from China is proving to be tariff-proof”. CNN
{{cite news}}:|access-date=を指定する場合、|url=も指定してください。 (説明)⚠ - ^ “Labubus, Jellycats and Crybaby: Why are toys going viral in 2025?”. Vogue Business (2025年4月30日). 2025年5月18日閲覧。
- ^ Chang, Andrea (2024年11月5日). “Overnight lines, mall fights and instant sellouts: Labubu toy mania comes to America” (英語). Los Angeles Times. 2024年11月19日閲覧。
- ^ Wang, Yue (2025年4月30日). “中国発フィギュア「Pop Mart」が米国で人気爆発 米中対立のなか米店舗に徹夜の列”. Forbes JAPAN 公式サイト. linkties Co., Ltd.. 2025年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月25日閲覧。
- ^ a b c “人気のぬいぐるみ「ラブブ」巡ってけんか、店頭販売停止に 英”. CNN.co.jp (2025年5月25日). 2025年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月25日閲覧。
- ^ “中国発キャラ「ラブブ」、フリマ取引過熱 偽物横行し鑑定に需要”. 日本経済新聞 (2025年8月16日). 2025年8月18日閲覧。
関連項目
- ビーニーベイビー
- ラブブのページへのリンク