Sin Gwang-su (spy)とは? わかりやすく解説

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辛光洙

(Sin Gwang-su (spy) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/23 22:30 UTC 版)

辛 光洙(シン・グヮンス、シン・グァンス、1929年6月27日 - )は、韓国政治犯日本人拉致に関わった北朝鮮工作員である。通称「坂本(さかもと)」[1]。1978年に福井県若狭に住む若い男女地村保志と妻の富貴恵を拉致した実行犯で、1980年に原敕晁を拉致し、戸籍を横領して「原敕晁」名義の運転免許証や旅券を取得してなりすまし、日本や韓国で工作活動した[1]


注釈

  1. ^ 刑務所で面会した辛の兄によると金正日の親戚とされる[2]
  2. ^ 土台人とは、工作員の活動に協力する在日韓国・朝鮮人や暴力団関係者のことである。辛が逮捕されて間もなく、朴の兄で北朝鮮でアナウンサーだった朴安復が銃殺刑にされた。1970年代後半、東京に住む朴の元に辛から金の工面を求める書簡が届いた。しかしこれまでにも幾度か貸していた朴は、今回ばかりは自分の貯めたものだから自分の自由に使いたいと思い、北朝鮮にいる兄・安復の元に手紙を出し、兄を通して辛に断ってほしいと依頼した。しかしその手紙が兄の運命を変えてしまう。安復が宛先に書かれた場所に行ったところ、そこが工作員の拠点だった。一般人が工作員の拠点にやってきたことで、スパイ容疑の疑いをかけられた安復は直後から北朝鮮当局の監視対象になり、1980年3月に突然強制収容所送りにされた。5年後、辛が逮捕された時に北朝鮮では一時工作活動が混乱する事態になり、「朴兄妹が母国を売ったのだ」と嫌疑をかけられ、安復は銃殺刑に処されたのである。これについては後に工作員が妹・春仙に「兄の銃殺はどうしようもなかった」と冤罪だったことを暗に認めている。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 『北の闇から来た男』巻末資料pp.235-245
  2. ^ a b c d e f g 「直撃した大物スパイ = 日本人拉致実行犯辛光洙 / 千田真」『現代コリア』第400号、現代コリア研究所、2000年3月25日、28 - 33頁、NDLJP:7958550/16 
  3. ^ a b c d e 「特集 返せ!家族を 同胞を データ・辛光洙と朴春仙さんとの会話(2000年1月9日)」『現代コリア』第400号、現代コリア研究所、2000年3月25日、34 - 43頁、NDLJP:7958550/19 
  4. ^ 朴春仙『北の闇から来た男』(2003)pp.51-55
  5. ^ a b c 朴春仙『北の闇から来た男』(2003)pp.72-79
  6. ^ 朴春仙『北の闇から来た男』(2003)pp.80-85
  7. ^ a b c 朴春仙『北の闇から来た男』(2003)pp.98-104
  8. ^ a b c d e f g 西岡(1997)pp.10-12
  9. ^ a b 荒木(2005)p.194
  10. ^ 荒木編『拉致救出運動の2000日』(2002)「北朝鮮工作員・辛光洙に対するソウル地裁の判決文」pp.203-206
  11. ^ a b 救う会全国協議会ニュース(2005.5.22)
  12. ^ 시국사범포함 2015명 사면.복권 - KBS NEWS(韓国放送公社(韓国語)(KBSニュース9、1988年12月20日)
  13. ^ 정부, 2,015명 특별 석방.사면.복권 조치(韓国語)(MBCニュースデスク、1988年12月20日)
  14. ^ 미전향장기수 2명 석방 - KBS NEWS(韓国放送公社(韓国語)(KBSニュース9、1999年12月31日)
  15. ^ 새천년 맞아 장기수 2명 포함 3500명 석방 등(韓国語)(MBCニュースデスク、1999年12月31日)
  16. ^ 拉致真相解明 遠のく『読売新聞』2023年10月24日朝刊、31面
  17. ^ 北朝鮮による拉致容疑事案について (辛光洙事件):警察庁
  18. ^ 俳優・大鶴義丹 父・唐十郎への反骨心で避けていた舞台演劇「50代になって助けられるとは」 映画「めぐみへの誓い」では北の拉致実行犯演じる(1/3ページ) - イザ!


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