パップスの六角形定理とは? わかりやすく解説

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パップスの六角形定理

(Pappus's hexagon theorem から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/06 08:24 UTC 版)

パップスの六角形定理:六角形AbCaBcに対して、点X,Y,Z共線である(パップス線)。
アフィン形式のパップスの定理

パップスの定理の証明

アフィン形式で、ある座標設定でのパップスの定理が証明されれば、それを適当に射影することで、一般のパップスの定理を証明できる。

アフィン平面英語版では

  • アフィン形式の小定理で得る点

    トムセンの図形(三角形
    証明に用いる図

    パップスの定理の他の主張

    XcC,△BbY

    3つの共点線AB,AG,ADがあって、JB,JEがJで交わっている。またKLはAZと平行である。このとき

    KJ : JL :: (KJ : AG & AG : JL) :: (JD : GD & BG : JB).

    である。これらは今日、等式として次の様に表される[14]

    KJ/JL = (KJ/AG)(AG/JL) = (JD/GD)(BG/JB).

    最右辺 ( JD : GD と BG : JBの積) は、共線点J, G, D, Bに対して複比として知られるもので、(J, G; D, B)とも書かれる。つまりAで交わる3線のうち、JDの取り方は複比と無関係であることが示された。

    (J, G; D, B) = (J, Z; H, E).

    直線JEがAを通るどの辺(直線)にあたるかは重要ではない。特に図を変えれば、以下の様になることもある(補題X) 。

    先述のように(J, G; D, B) = (J, Z; H, E)である。パップスはこれを証明しなかったが、 補題Xはこの構図の逆「2つの複比が等しく図の様にBE,DHがAで交わるとすれば、点G,A,Zは共線である」を表している。

    JK,AGが交わらない場合は複比を (J, ; K, L) = (J, G; D, B)の様に書くことができる。パップスはこれを補題XIで示している。

    当時の記法ではDE.ZH : EZ.HD :: GB : BEとなるが、これは

    (D, Z; E, H) = (∞, B; E, G).

    という表現に等しい。

    次の図は補題XIIである。

    この図は補題XIIIと意味する所は同じだがBA,DGが辺の延長にある点Nで交わっている。どのような場合でも、Gを通る直線がAを通る直線と交わっているとすれば (そして複比の不変性を利用すれば)、補題IIIとXIを次のように得る。

    (G, J; E, H) = (G, D; ∞ Z).

    Dを通る直線がBを通る直線と交わっているとすれば、

    (L, D; E, K) = (G, D; ∞ Z).

    を得る。したがって(E, H; J, G) = (E, K; D, L)である。また補題Xより、H,M,Kは共線である。これは、六角形ADEGBZの主対角線の交点の共線を表している。

    補題XVとXVIIは、直線HK,BGの交点をMとして、A,M,Gの共線を示している。これは六角形BEKHZGの主対角線の交点の共線を示している。

    関連項目

    出典

    1. ^ 細川藤右衛門『射影幾何学』岩波書店、1943年、89頁。doi:10.11501/1063403 
    2. ^ 『近世幾何学 (帝国百科全書 ; 第179編)』藤田外次郎、1908年、150頁。doi:10.11501/828609 
    3. ^ a b Coxeter 1969, pp. 236–7
    4. ^ Rolf Lingenberg: Grundlagen der Geometrie, BI-Taschenbuch, 1969, p. 93
    5. ^ ただし、



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