ミリカンの油滴実験
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/22 03:30 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ミリカンの油滴実験(ミリカンのゆてきじっけん)は、ロバート・ミリカン、ハーヴェイ・フレッチャーらが1909年に行った電子の電荷(素電荷・電気素量)を測定するための実験である。彼らは、二枚の金属電極間で帯電させた油滴に働く重力とクーロン力で決まる油滴の運動を測定して、油滴の帯電量を測定した。実際には電極間の電場の向きを変化させて、油滴の速度の変化から電荷を決定する。多くの油滴に関して実験を繰り返すことによって、測定値がいつもある特定値の整数倍にあたることが見出された。この実験により、ミリカンは電子一個の持つ電荷を 2×10−19 C と見積もった 1.59[1]。電気素量の値は、正確に2176634×10−19 C であるが 1.60[2]、ミリカンの実験結果にみられる誤差の主な原因は空気の粘度であると考えられる[要出典]。
既に電子の質量と素電荷の比率(比電荷)はジョゼフ・ジョン・トムソンらにより測定されており、ミリカンのこの実験により素電荷を高い精度で求めることができたため、電子の質量も正確に決定することが出来た。
ミリカンはこの功績によって1923年にノーベル物理学賞を受賞した。以来この実験は、なかなか高価で正確に行うには難しいが、学生たちによって繰り返し行われてきた。
電気素量を求める実験は、それ以前にもC・T・R・ウィルソンが考案した水蒸気生成方式を用い、1903年にH・A・ウィルソン(Harold A. Wilson, 1874–1964)が行なっていたが、水蒸気は測定中に蒸発が起こり精度が劣化する。ミリカンは蒸発しにくい油を用いた。
実際の測定手順
電界中で落下している油滴に働く力は次の4つである。
- 重力 :
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