ケンブルの滝とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ケンブルの滝の意味・解説 

ケンブルの滝

(Kemble's Cascade から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/16 00:22 UTC 版)

ケンブルの滝
Kemble's Cascade, Kemble 1
右上から左中段にかけて星が数珠つなぎに繋がっているのが「ケンブルの滝」、その左端にある星の小さな集まりがNGC 1502。
仮符号・別名 ケンブルのカスケード
星座 きりん座
視直径 3 °
分類 アステリズム
Template (ノート 解説) ■Project

ケンブルの滝 (: Kemble's Cascade[1], Kemble 1) またはケンブルのカスケードは、きりん座にあるアステリズム。5等星から10等星までの色とりどりの20あまりの星が約3にわたってほぼ一直線に並び、その端がコンパクトな散開星団NGC 1502英語版に流れ込んでいるように見えることから滝になぞらえられている。

フランシスコ会修道士[2]でアマチュア天文家のルシアン・ケンブル英語版神父は、アメリカの天文普及者として知られるウォルター・スコット・ヒューストン英語版に宛てた手紙の中で、自分が7×35の双眼鏡で観望中に見つけたこの一連の星の並びを「北西から散開星団NGC 1502へと流れ落ちる美しい滝」と表した[3]。これに感銘を受けたヒューストンは、1980年に天文雑誌『Sky & Telescope』誌のコラム「Deep Sky Wonders」でこの星々についての記事を書き、ケンブル神父に敬意を表して「Kemble's Cascade」と命名して世に広めた[3][4]

ケンブル神父はこの他にも、カシオペヤ座を小さくしたようなりゅう座のアステリズム「ケンブル2 (Kemble 2)」や、尾のある凧のような形をしたきりん座のアステリズム「ケンブルの凧 (Kemble's Kite)」にも名を遺している。また、小惑星78431 Kembleは彼にちなんで命名された[2]

ケンブルの滝は、1980年代に縦スクロールシューティングゲームのモデルとされ、2014年にはそれをボードゲーム化した「ケンブルカスケード」が販売された[5]

出典

  1. ^ Moore, Patrick (2011-02-10). “The constellations”. Patrick Moore's Data Book of Astronomy. Cambridge University Press. p. 370. doi:10.1017/cbo9780511782077.031 
  2. ^ a b “(78431) Kemble [2.44, 0.15, 3.0]”. Dictionary of Minor Planet Names. Berlin, Heidelberg: Springer Berlin Heidelberg. (2006). p. 231. doi:10.1007/978-3-540-34361-5_2754 
  3. ^ a b Credits and Special Mentions”. RASC Calgary Centre (2017年1月17日). 2022年2月10日閲覧。
  4. ^ Bergbusch, Peter (1999). “Obituary/Nécrologie- Lucian Kemble”. Journal of the Royal Astronomical Society of Canada 93: 151-152. Bibcode1999JRASC..93..151.. 
  5. ^ ケンブルカスケード”. ANALOG GAME INDEX (2021年1月8日). 2022年2月11日閲覧。

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ケンブルの滝のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ケンブルの滝」の関連用語

ケンブルの滝のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ケンブルの滝のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのケンブルの滝 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS