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Journal of Management

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/10/11 03:22 UTC 版)

Journal of Management 
略称 (ISO) J. Manag.
学術分野 経営学
言語 英語
編集者 シンシア・E・ディヴァース(Cynthia E. Devers、2026年10月時点の出版社ページによる)
詳細
出版社 セイジ・パブリッシング(サザン・マネジメント・アソシエーション(英語版)のために刊行)
出版国 アメリカ合衆国
出版歴 1975年 - 現在
出版間隔 年8回(2026年10月時点のSMAのページによる)
分類
ISSN 0149-2063 (印刷物用)
1557-1211 (ウェブ用)
LCCN 79644536
CODEN JOMADO
OCLC 311545277
外部リンク
プロジェクト:出版/Portal:書物
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『Journal of Management』(ジャーナル・オブ・マネジメント、略称:JOM)は、セイジ・パブリッシングがサザン・マネジメント・アソシエーション(英語版)(SMA)のために刊行する、経営学分野の査読付き学術雑誌である。経営学分野全体を対象とする[1]。総説論文だけを収めた特集号が、年2回、1月と7月に刊行される[1]。SMAの公式誌である[1][2]。1975年に創刊された[2]。2026年10月時点の出版社のページでは、編集長はバージニア工科大学のシンシア・E・ディヴァース(Cynthia E. Devers)とされている[3]。

当初はSMA会員の研究を紹介する地域的な雑誌として構想された[2]が、のちに国際的な雑誌へと移行した[4]。

概要

出版社のセイジ・パブリッシングによれば、本誌は経営学分野全体に大きな影響を与える学術的な実証研究と理論研究の論文を掲載することを目的としており、新しいアイデアや既存研究への新しい視点を歓迎している[1]。扱う領域として、事業戦略と経営政策、組織行動、人的資源管理、組織理論、アントレプレナーシップ、研究方法が挙げられており、職場のミクロ・メゾ・マクロの各水準の現象を扱う論文を受け付けている[1]。

1月と7月に刊行される総説特集号(Review Issues)には、経営学分野で広く読まれ引用される論文が集められている。総説特集号の論文提案の募集は12月に告知され、提案は6月に受け付けられる[1]。SMAは、この年次の総説特集号について、論文提案を査読によって選ぶ競争的な方式をとっていると説明している[5]。

既存理論の検証や追試にあたる実証研究については、姉妹誌のJournal of Management Scientific Reports(英語版)(JOMSR)への投稿が案内されている[1]。JOMSRは2023年に第1巻第1号を刊行した[6]。SMAの2022年の編集長公募では、JOMSRは新たに創刊された姉妹誌とされ、JOMの編集長はJOMSRへの投稿論文を扱わないとされていた[5]。

2026年10月時点の出版社のページでは、採択率は4.6%と表示されている[1]。本誌は出版倫理委員会(英語版)(COPE)の会員である[1]。

歴史

SMAは1962年11月9日に設立された経営学の学会である[2]。SMAは1966年から1972年まで、南部マーケティング学会、南部ファイナンス学会と共同で『The Southern Journal of Business』を刊行し、1973年からは『Journal of Business Research』を1975年まで共同で後援した[2]。

『Journal of Management』は1975年に創刊された。SMAの沿革によれば、当初は年2回刊の刊行物とされ、そのうち1号はSMA年次大会で発表された優秀論文を収めるものであった。創刊時の編集長はデニス・F・レイ(Dennis F. Ray)である[2]。創刊にあたっては、誌の範囲をSMA会員の研究を紹介する地域的なものにするか全国的なものにするかで議論があった[2]。

一方、第5代・第2代の編集長による2016年の論説によれば、創刊年の1975年に刊行されたのは1号で、年2号となったのは1976年である。投稿の増加にともない、第4代編集長ジェームズ・G・ハント(James G. Hunt、在任1983–1986年)の時期に年3号、さらに年4号へと増えた。1995年には第7代編集長ダン・R・ダルトン(Dan R. Dalton)のもとで年6号となり、2013年には第13代編集長デボラ・E・ラップ(Deborah E. Rupp)の在任中に年7号となった[4]。2026年10月時点のSMAのページでは、本誌は年8回刊行され、SMAの全会員に配布されるとされている[7]。

2004年に、セイジ・パブリッシングが本誌の出版元となった[2]。SMAによれば、本誌の運営はSMA、セイジ・パブリッシング、編集長の所属機関の協力によって支えられており、セイジ・パブリッシングは制作編集、マーケティング、査読の管理、校閲などの支援を担っている[8]。現在の著作権者はSMAである[1]。

2006年8月号(第32巻第4号)には、歴代編集長の回想と30年分の刊行統計をもとに、創刊からの30年を振り返る論文が掲載された[2][9]。第40巻の完結を受けて2016年に掲載された論説では、1975年から2014年までに本誌が1,440本の査読論文を掲載し、37か国の2,270人の著者の研究を載せたこと、同期間の掲載論文への被引用数が合計で8万7000回を超えたことが報告されている[4]。

編集体制

歴代編集長

SMAが公表している歴代編集長の一覧は次のとおりである(年はSMAの一覧の表記による。公募で示された投稿受付の期間とは半年ほどずれる場合がある。所属は在任時のもの)[10]。

在任年 編集長 所属
1975–1977 デニス・F・レイ(Dennis F. Ray、創刊編集長) ミシシッピ州立大学(英語版)
1978–1979 アーサー・G・ベデイアン(英語版)(Arthur G. Bedeian) オーバーン大学
1980–1982 H・カーク・ダウニー(H. Kirk Downey) オクラホマ州立大学
1983–1986 ジェームズ・G・ハント(James G. Hunt) テキサス工科大学
1987–1989 デイヴィッド・D・ヴァン・フリート(David D. Van Fleet) テキサスA&M大学
1990–1992 リッキー・W・グリフィン(Ricky W. Griffin) テキサスA&M大学
1993–1995 ダン・R・ダルトン(Dan R. Dalton) インディアナ大学
1996–1999 ロバート・P・ヴェッキオ(Robert P. Vecchio) ノートルダム大学
2000–2002 K・ミシェル・カクマー(K. Michele Kacmar) フロリダ州立大学
2003–2005 ダニエル・C・フェルドマン(Daniel C. Feldman) ジョージア大学
2006–2008 ラッセル・S・クロパンザーノ(英語版)(Russell S. Cropanzano) アリゾナ大学
2009–2011 タリヤ・N・バウアー(英語版)(Talya N. Bauer) ポートランド州立大学
2012–2014 デボラ・E・ラップ(Deborah E. Rupp) パデュー大学
2015–2017 パトリック・M・ライト(Patrick M. Wright) サウスカロライナ大学
2018–2020 デイヴィッド・G・アレン(David G. Allen) テキサスクリスチャン大学
2021–2023 ブライアン・L・コネリー(Brian L. Connelly) オーバーン大学

SMAの一覧は2023年までで終わっている。SMAの2022年の公募では、次の編集長は2023年1月から半年間の次期編集長期間を経て、2023年7月1日から編集長として投稿論文を受け付け、任期は2026年6月30日までとされていた[5]。2023年3月、バージニア工科大学はシンシア・E・ディヴァースが本誌の編集長に選ばれ、同年7月1日から3年間の任期を始めると発表した[11]。

現在の体制

2026年10月時点で、出版社の編集委員会のページには、バージニア工科大学のシンシア・ディヴァースが編集長として掲載されている[3]。これに先立ちSMAは次期編集長を公募しており、その募集要項では、選ばれた人物が2026年1月から半年間の次期編集長期間を経て、2026年7月1日から編集長として投稿論文を受け付け、任期は2029年6月30日までとされていた[8]。

主な掲載論文

2016年の論説は、Web of Scienceのデータ(2015年6月15日時点)をもとに、1975年から2014年までの掲載論文のうち被引用数の多い50本を挙げている。それによれば、最も多く引用されているのはジェイ・B・バーニー(英語版)の1991年の論文「Firm Resources and Sustained Competitive Advantage」で、被引用数は9000回近くにのぼる。2位はフィリップ・M・ポザコフとデニス・W・オーガンの1986年の論文「Self-Reports in Organizational Research」で、被引用数は3600回を超える。この2本は他の論文と比べて突出しているとされる[4]。同論説は、上位50本の多くが実証研究ではない論文であること、主題が戦略、人的資源、研究方法、倫理、アントレプレナーシップ、リーダーシップなど経営学の全域にわたることも指摘している[4]。

同論説の表で被引用数の上位10位までに入った論文は次のとおりである[4]。

  1. Barney, Jay (1991-03). “Firm Resources and Sustained Competitive Advantage” (英語). Journal of Management 17 (1): 99–120. doi:10.1177/014920639101700108. 
  2. Podsakoff, Philip M.; Organ, Dennis W. (1986-12). “Self-Reports in Organizational Research: Problems and Prospects” (英語). Journal of Management 12 (4): 531–544. doi:10.1177/014920638601200408. 
  3. Williams, Larry J.; Anderson, Stella E. (1991-09). “Job Satisfaction and Organizational Commitment as Predictors of Organizational Citizenship and In-Role Behaviors” (英語). Journal of Management 17 (3): 601–617. doi:10.1177/014920639101700305. 
  4. Podsakoff, Philip M.; MacKenzie, Scott B.; Paine, Julie Beth; Bachrach, Daniel G. (2000-06). “Organizational Citizenship Behaviors: A Critical Review of the Theoretical and Empirical Literature and Suggestions for Future Research” (英語). Journal of Management 26 (3): 513–563. doi:10.1177/014920630002600307. 
  5. Griffeth, Rodger W.; Hom, Peter W.; Gaertner, Stefan (2000-06). “A Meta-Analysis of Antecedents and Correlates of Employee Turnover: Update, Moderator Tests, and Research Implications for the Next Millennium” (英語). Journal of Management 26 (3): 463–488. doi:10.1177/014920630002600305. 
  6. Cohen, Susan G.; Bailey, Diane E. (1997-06). “What Makes Teams Work: Group Effectiveness Research from the Shop Floor to the Executive Suite” (英語). Journal of Management 23 (3): 239–290. doi:10.1177/014920639702300303. 
  7. Greenberg, Jerald (1990-06). “Organizational Justice: Yesterday, Today, and Tomorrow” (英語). Journal of Management 16 (2): 399–432. doi:10.1177/014920639001600208. 
  8. Conner, Kathleen R. (1991-03). “A Historical Comparison of Resource-Based Theory and Five Schools of Thought Within Industrial Organization Economics: Do We Have a New Theory of the Firm?” (英語). Journal of Management 17 (1): 121–154. doi:10.1177/014920639101700109. 
  9. Cropanzano, Russell; Mitchell, Marie S. (2005-12). “Social Exchange Theory: An Interdisciplinary Review” (英語). Journal of Management 31 (6): 874–900. doi:10.1177/0149206305279602. 
  10. Borgatti, Stephen P.; Foster, Pacey C. (2003-12). “The Network Paradigm in Organizational Research: A Review and Typology” (英語). Journal of Management 29 (6): 991–1013. doi:10.1016/S0149-2063(03)00087-4. 

賞

本誌は2001年に「最優秀論文」(best article)賞を設けた[2]。

また、本誌には Scholarly Impact Award があり、受賞者の所属するノルウェー経済大学(NHH)の2024年の紹介では、5年前に掲載された論文のうち、その分野に最も大きな影響を与えた論文に贈られる賞とされている[12]。たとえば2012年の同賞は、2007年に本誌に掲載された5本の論文に贈られ、その中には不適切な監督行動(abusive supervision)に関する総説も含まれていた[13]。

抄録・索引

本誌は次のデータベースに抄録・索引されている。

評価

2026年10月時点の出版社のページでは、クラリベイト(英語版)のジャーナルサイテーションレポートに基づく値として、本誌のインパクトファクターを10.0、5年インパクトファクターを17.0と表示している。同じページでは、インパクトファクターによる順位は、応用心理学(Psychology, Applied)分野で115誌中3位、ビジネス分野で323誌中18位、経営学(Management)分野で426誌中22位とされている[1]。

また、本誌はフィナンシャル・タイムズが研究ランキング(FT Research Rank)の算出に用いる50誌の一覧(FT50)に含まれている[15]。

関連項目

脚注

  1. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 “Journal overview and metrics: Journal of Management” (英語). Sage Journals. 2026年10月10日閲覧。
  2. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 “A History of the Southern Management Association” (英語). Southern Management Association. 2026年10月10日閲覧。
  3. 1 2 “Editorial Board: Journal of Management” (英語). Sage Journals. 2026年10月10日閲覧。
  4. 1 2 3 4 5 6 Van Fleet, David D.; Bedeian, Arthur G. (2016). “The Journal of Management's First 40 Years” (英語). Journal of Management 42 (2): 349–356. doi:10.1177/0149206315609403.
  5. 1 2 3 “2022 JOM Editor Call” (英語). Southern Management Association. 2026年10月10日閲覧。
  6. ↑ Kraimer, Maria L. (2023-02). “Introducing Journal of Management Scientific Reports (JOMSR)” (英語). Journal of Management Scientific Reports 1 (1): 3–7. doi:10.1177/27550311221142152.
  7. ↑ “Journals” (英語). Southern Management Association. 2026年10月10日閲覧。
  8. 1 2 “Incoming Editor of the Journal of Management: Call for Applications/Nominations” (英語). Southern Management Association. 2026年10月10日閲覧。
  9. ↑ Van Fleet, David D.; Ray, Dennis F.; Bedeian, Arthur G. (2006-08). “The Journal of Management's First 30 Years” (英語). Journal of Management 32 (4): 477–506. doi:10.1177/0149206306286715.
  10. ↑ “JOM Editors” (英語). Southern Management Association. 2026年10月10日閲覧。
  11. ↑ Jeremy Norman (2023年3月10日). “Cynthia Devers appointed editor-in-chief of Journal of Management” (英語). Virginia Tech News. 2026年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年10月10日閲覧。
  12. ↑ “Impact award to Tina Saebi” (英語). NHH Norwegian School of Economics (2024年). 2026年10月10日閲覧。
  13. ↑ “JOM Scholarly Impact Award Winners” (英語). Business and Management INK. Social Science Space (2013年4月9日). 2026年10月10日閲覧。
  14. 1 2 3 “Master Journal List: Journal of Management” (英語). Clarivate. 2026年10月10日閲覧。
  15. ↑ “The 50 journals used in FT rankings” (英語). Financial Times (2026年4月29日). 2026年10月11日閲覧。

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