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歴史的仮名遣

(Historical kana orthography から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/25 02:36 UTC 版)

歴史的仮名遣歴史的仮名遣い[注 1](れきしてきかなづか)とは、仮名遣の一種。現代仮名遣いと対比して旧仮名遣(き[]うかなづか)とも呼ばれるほか[1]、「復古仮名遣い[2]」や「古典仮名遣い[3]」とも呼ばれる。後述の現代仮名遣いを批判する立場の人によって「正仮名遣」と呼称される場合もある。


注釈

  1. ^ 1986年7月1日に告示、訓令された「現代仮名遣い(内閣告示第一号)」の巻頭部においては、歴史的仮名遣いと記されている。
  2. ^ や行い /yi/」・「わ行う /wu」の発音については歴史的にも日本語には存在しなかった。したがって、「い」・「う」と同じとされる。
  3. ^ 中国における原音が異なる(=反切が異なる)にもかかわらず、日本語において音の種類が少ないため、音読みの発音が同一となった漢字に関して、文字づかいにより、反切などに合わせることにより、区別をしようとするもの。
  4. ^ ただし「既に奈良時代から始まっていた」とする論もある[要出典]
  5. ^ 行阿が示した仮名遣いを「行阿仮名遣」とも呼ぶ[12]
  6. ^ 前者はワ行上一段、後者はラ行四段活用で、終止形・連体形および已然形のみ一致。
  7. ^ 時枝誠記はこれを「語義の標識」と呼んだ[14]
  8. ^ 中には日本語の代わりにフランス語の採用を主張するものもあった。
  9. ^ 森鷗外芥川龍之介といった文学者のほか[18][19]山田孝雄橋本進吉ら国語学者[20][21]澤瀉久孝ら国文学者など[22]、様々な方面から反対があった。なお、鴎外は陸軍省の意向も代弁している。
  10. ^ これについては時枝誠記や澤瀉久孝らの反対がある[24][25]
  11. ^ ただし詩歌については、原文の表記を尊重したものが概ね出版されている。
  12. ^ 『東京セブンローズ』は戦時下に生きた人物の日記という設定であるので、当然歴史的仮名遣でその部分が記録されているという設定である。なお井上自身は歴史的仮名遣支持の姿勢を明らかにしている[27]

出典

  1. ^ 長野正 (1994), p. 107.
  2. ^ 山田孝雄 (1929), pp. 57–74.
  3. ^ 保科孝一 (1942), pp. 111–140.
  4. ^ a b "歴史的仮名遣". 精選版 日本国語大辞典(小学館). コトバンクより2024年1月20日閲覧
  5. ^ "疑問仮名遣". 精選版 日本国語大辞典(小学館). コトバンクより2024年1月20日閲覧
  6. ^ "字音仮名遣". 精選版 日本国語大辞典(小学館). コトバンクより2024年1月20日閲覧
  7. ^ 築島裕 (1986), pp. 119–120.
  8. ^ 今野真二 (2014), p. 149.
  9. ^ 山内育男 (1961), p. 133.
  10. ^ a b 山内育男 (1961), p. 134.
  11. ^ 大野晋 (1977), p. 317.
  12. ^ "行阿仮名遣". 精選版 日本国語大辞典(小学館). コトバンクより2024年1月20日閲覧
  13. ^ 山内育男 (1961), p. 135.
  14. ^ 時枝誠記 (2017), p. 118.
  15. ^ 大野晋 (1977), p. 333.
  16. ^ 山内育男 (1961), pp. 148–149.
  17. ^ 橋本進吉 (1917)橋本進吉 (1931)など。いずれも橋本進吉 (1949)所収。
  18. ^ 「臨時假名遣調査委員會議事速記録」第4回。後に「假名遣意見」として全集に所収。
  19. ^ 芥川龍之介 (1925).
  20. ^ 山田孝雄 (1929)山田孝雄 (1932)山田孝雄 (1943)など。
  21. ^ 橋本進吉 (1933)橋本進吉 (1940)橋本進吉 (1942)など。いずれも橋本進吉 (1949)所収。
  22. ^ 澤瀉久孝 (1941)澤瀉久孝 (1942)など。
  23. ^ 築島裕 (1986), p. 148.
  24. ^ 時枝誠記 (1947)時枝誠記 (1948)など。
  25. ^ 澤瀉久孝 (1946)澤瀉久孝 (1952)など。
  26. ^ 福田恆存 (2002), p. 298.
  27. ^ 井上ひさし (1984), p. 222.
  28. ^ 神社新報社>会社案内
  29. ^ 土屋道雄 (2005), pp. 270–271.
  30. ^ 土屋道雄 (2005), p. 269.
  31. ^ 福田恆存 (2002), pp. 18–22.
  32. ^ 福田恆存 (2002), pp. 276–286.


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