Compression Attached Memory Moduleとは? わかりやすく解説

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Compression Attached Memory Module

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/13 13:03 UTC 版)

Compression Attached Memory Module (CAMM)は、 Dellのエンジニア、Tom SchnellによってIntelと共同で、開発されたメモリモジュール規格である[1][2]。2022年までで25年間利用されてきたSO-DIMMの後継となる予定[3][4]

概要

CAMMは、従来のDDRメモリの技術的制限を克服するために作成された。CAMMモジュールは、SO-DIMMより短い伝送経路で、メモリをより少ない電力でより高速に駆動できる。メモリモジュールは、ランドグリッドアレイピン端子付きのバーに対して押し付けられて固定される[4][3]JEDECは、2023年12月により小型のCAMM2仕様を完成させた[5]

CAMMは、次のような利点を備える。

  • より短い伝送経路により、メモリをより少ない電力でより高速に駆動
  • ランド・グリッド・アレイ・ピンにより、より堅牢な接触になる
  • 将来の拡張性を念頭に置いて設計されている

この仕様は、CAMMモジュールのフォーム・ファクター、電気仕様、および互換性要件を定義する。

CAMMは、モバイルおよびデスクトップシステム向けの次世代メモリソリューションとして期待されている。CAMMは、従来のDIMMよりも優れたパフォーマンス、電力効率、および堅牢性を実現する[6][7]

標準化前のDELL独自CAMMモジュールは2022年、最初にDell Precision 7000シリーズに搭載して出荷された[8][1]

CAMMの利点は、より薄く、交換可能なLPDDRモジュールを可能にすること、6400 MHzを超える高速を提供すること、モジュールあたり最大128 GBの容量とより高い帯域幅を提供することである。欠点は、工具なしでは取り付けられず、ネジ6本を使用することである[3]

歴史

2022年4月、デルはDell Precision 7000シリーズにDDR5 SDRAMを搭載した独自のCAMMを採用した。

2023年9月、Samsungは、LPDDR5Xメモリを搭載し、より小型でネジを減らしたLPCAMMの製品化を発表した[9]

2024年1月、Micronは、LPDDR5Xメモリを搭載するLPCAMM2の製品化を発表した[10]。同年5月7日、ThinkPad P1 Gen 7が初採用した[11]

出典

  1. ^ a b 株式会社インプレス (2022年5月11日). “Core HX/メモリを128GB積める高性能ノートがIntel Vision会場でデモ。Dellは独自メモリ規格で薄型化”. PC Watch. 2023年6月18日閲覧。
  2. ^ Ung (2022年4月28日). “Dell defends CAMM, its controversial new laptop memory”. PCWorld. 2023年4月19日閲覧。
  3. ^ a b c 25年続いたノートパソコン用メモリ規格「SO-DIMM」がついに終わり、2024年「CAMM」に移行へ | TEXAL”. texal.jp (2023年1月18日). 2023年6月18日閲覧。
  4. ^ a b 株式会社インプレス (2023年1月18日). “【やじうまPC Watch】 SO-DIMMに代わる次世代ノートPC向けメモリ規格。2023年後半にも策定へ”. PC Watch. 2023年6月18日閲覧。
  5. ^ SO-DIMM規格の次期ラップトップ向けメモリ規格「CAMM2」登場 JEDECが標準化して2024年にも市場投入へ”. マイナビニュース (2023年12月13日). 2024年1月10日閲覧。
  6. ^ Buzzi (2023年4月20日). “What Is CAMM? Perhaps, the Future Look of Memory in Laptops”. PCMAG. 2023年5月15日閲覧。
  7. ^ Knight (2023年1月17日). “CAMM standard set to replace SO-DIMM for laptop memory”. TechSpot. 2023年5月16日閲覧。
  8. ^ Dell introduces CAMM DDR5 memory for its new Precision laptops, up to 128GB per module” (英語). VideoCardz.com. 2023年1月19日閲覧。
  9. ^ 株式会社インプレス (2023年9月27日). “Samsung、SO-DIMMの半分以下の大きさのメモリ「LPCAMM」を製品化”. PC Watch. 2023年9月27日閲覧。
  10. ^ Micron「LPCAMM2」提供開始、省電力・高速なLPDDR5Xメモリを小型モジュールに”. マイナビニュース (2024年1月10日). 2024年1月10日閲覧。
  11. ^ 株式会社インプレス (2024年5月13日). “SO-DIMMに代わる新メモリ「LPCAMM2」搭載ThinkPadの分解動画、iFixitが公開”. PC Watch. 2024年5月13日閲覧。



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