5つの前奏曲 (ヴィラ=ロボス)とは? わかりやすく解説

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5つの前奏曲 (ヴィラ=ロボス)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/29 15:35 UTC 版)

5つの前奏曲は、ブラジル作曲家エイトル・ヴィラ=ロボス1940年に作曲したギターのための5つの作品である。

概要

作品は1940年に作曲され、出版はマックス・エシック社より1952年に出版された[1]。当初は6曲書かれていたがそのうちの1曲は紛失している[2]。また紛失した6曲目についてヴィラ=ロボスは「6つ目の前奏曲が最良の出来であった。」と述べている[1]

作品はヴィラ=ロボスの愛人アルミンダ・ネヴェス・ダウメイダに献呈された[1]

1942年12月11日、モンテビデオアベル・カルレバーロ英語版によって初演された[3]

楽曲構成

前奏曲第1番

この作品は「Melodia lírica(叙情的な旋律)」という副題がついており、調性ホ短調テンポ指示は「Andantino espressivo」と書かれている[4]

前奏曲第2番

この作品は「Melodia capadócia(カパドシアの旋律)」という副題がついており、調性はホ長調、テンポ指示は「Andantino」と書かれている[4]。典型的なショーロの進行で書かれている[4]

前奏曲第3番

この作品は「Homenagem a Bach(バッハへのオマージュ)」という副題がついており、調性はイ短調、テンポ指示は「Andante」と書かれている[4]

前奏曲第4番

この作品は「Homenagem ao índio brasileiro(ブラジルのインディアンへのオマージュ)」という副題がついており、調性はホ短調、テンポ指示は「Lento」と書かれている[1]

前奏曲第5番

この作品は「Homenagem à vida social(社会生活へのオマージュ)」という副題がついており、調性はニ長調、テンポ指示は「Poco animato」と記されている[1]6/4拍子で書かれたこの前奏曲は、往時のリオ・デ・ジャネイロの上流階級が踊ったワルツを思わせるものである[5]

関連項目

脚注

  1. ^ a b c d e 木許 2023, p. 172.
  2. ^ 濱田 1980, p. 2.
  3. ^ Villa-Lobos, sua obra. 2009. Version 1.0. MinC / IBRAM, and the Museu Villa-Lobos. Based on the third edition, 1989. p. 153.
  4. ^ a b c d 木許 2023, p. 171.
  5. ^ Béhague 1994, p. 142.

参考文献

  • Béhague, Gerard. 1994. Villa-Lobos: The Search for Brazil's Musical Soul. Austin: Institute of Latin American Studies, University of Texas at Austin. ISBN 0-292-70823-8.
  • 濱田滋郎 (ブックレット)『フェルナンデス・ヴィラ=ロボス・リサイタル』ポリドール株式会社、1987年。 
  • 木許裕介『ヴィラ=ロボス ブラジルの大地に歌わせるために』春秋社、2023年。 

外部リンク

  1. ^ 濱田 1987.
  2. ^ 木許 2023.



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