雷州語内部の差異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 22:01 UTC 版)
雷州語の各方言は大体において相互に意思疎通が可能であるが、顕著な差異も存在する。雷州語内部は、雷城音、徐聞音、遂渓音、廉江音、郊区音などに分かれ、このうち、徐聞話と廉江話は雷城話に対して比較的大きな相違が見られる。 廉江話の横山口音(横山発音)では、声母のうち、/f/と/ɬ/が傑出して多く現れる。古代の三つの母字、非・敷・奉の発音が横山口音では多くの例で/h/となり、少数の例で/f/となる(雷城話では/h/か/b/になる)。その他の方言では/s/となる声母が、廉江話では一律に/ɬ/に変わっており、この特徴は莆仙語と一致している。 徐聞県は地理的な位置関係から海南島に近く,そのためその方言も海南語に比較的近くなっている。徐聞話の徐城口音(徐城発音)では、その他の方言での/p/と/t/の二つの声母が、内破音の/ʔb/、/ʔd/に変わる。また、雷城話の/s/と/t͡sʰ/が/t/に変わっており、これらはいずれも海南語の特徴にもなっている。
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