阮玲玉とは? わかりやすく解説

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阮玲玉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/14 03:15 UTC 版)

1935年撮影
阮 玲玉
各種表記
ラテン字 Ruan Lingyu
英語名 Lily Yuen
繁体字 阮鳳根
ラテン字 Ruan Fenggen
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阮 玲玉(げん れいぎょく、ロアン・リンユィ、1910年4月26日 - 1935年3月8日)は、中国女優。1930年代の中国無声映画の大スターだった。

生涯

本名は阮鳳根、学名は阮玉英。広東省中山県の貧しい家庭に出生[1]数え年17歳頃、富豪の息子である男性Aに見初められ、同棲する[1]

生活のため16歳で映画会社のオーディションを受けて合格。明星公司に入社して、1926年に『掛名的夫婦』で主演。

5本の作品に主演した後、1929年に大中華百合影片公司に移籍する。『情欲宝鑑』など6本に主演の後、1930年に聯華影業公司に移り、1930年に金山と共演した孫瑜監督の『故都春夢』で女優の地位を築いた。『野草閑花』で人気が高まり、1932年に『三個摩登女性』『城市之夜』、1933年に『おもちゃ』とヒット作に主演。1934年に『女神』、1935年に蔡楚生監督の『新女性』と左翼映画運動系の進歩的な作品に主演する。

豪商である唐季珊中国語版と恋仲になって同棲し、前夫Aとは協議の上で離婚したはずが、契約不履行をAに告訴され1935年3月9に公判が開かれる予定だった[1]。日本では「法廷での暴露を恐れ一切を清算」しようと服毒自殺に至ったと報じられた[1]。直前の7日にはファンと共にダンスに興じるなどし、人生の最後を楽しんでいたという[1]

遺書には「人言可畏(仮訳:人の言葉は恐ろしい)」と記されていた。中国社会に苦しむ女性のいくつかの典型を演じて、多くの映画観客の支持を得ていただけに、人気女優の突然の自殺は大きな衝撃を与えた。葬儀には数十万ともいわれるほどの人々に見送られて行われた。

1992年のスタンリー・クワン監督による伝記映画『ロアン・リンユィ 阮玲玉』ではマギー・チャンが阮玲玉を演じている。

出演映画

『女神』より
『新女性』より
  • 掛名夫妻(1926年)
  • 楊小真(1927年)
  • 血淚碑(1927年)
  • 蔡狀元建造洛陽橋(1928年)
  • 白雲塔(1928年)
  • 珍珠冠(1929年)
  • 情欲宝鑑(1929年)
  • 劫後孤鴻(1929年)
  • 大破九龍山(1929年)
  • 火燒九龍山(1929年)
  • 銀幕之花(1929年)
  • 婦人心(1929年)
  • 故都春夢(1930年)
  • 自殺合同(1930年)
  • 野草閑花(1930年)
  • 恋愛與義務(1931年)
  • 一剪梅英語版(1931年)
  • 桃花泣血記(1931年)
  • 玉堂春(1931年)
  • 続故都春夢(1932年)
  • 三個摩登女性(1933年)
  • 城市之夜(1933年)
  • おもちゃ 小玩意(1933年)
  • 人生(1934年)
  • 帰来(1934年)
  • 再会吧,上海(1934年)
  • 香雪海(1934年)
  • 女神 神女(1934年)
  • 新女性 新女性(1935年)
  • 国風(1935年)

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b c d e 1935年(昭和10年)3月10日、朝日新聞、東京夕刊第2面「支那銀幕の女王 自殺を遂ぐ 桃色遊戲の訴へで」

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