関西急行電鉄1型電車とは? わかりやすく解説

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関西急行電鉄1型電車

(関西急行電鉄モハ1形電車 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/14 05:59 UTC 版)

関西急行電鉄1型電車(かんさいきゅうこうでんてつ1がたでんしゃ)は、近畿日本鉄道(近鉄)の前身の一つである関西急行電鉄1937年(昭和12年)に10両を製造した中型電車である。モハ1形電車(もは1がたでんしゃ)とも呼ばれる。


注釈

  1. ^ モハニ231形・クハ471形は車体長17,060mm、車体幅2,680mmで本形式より若干長い。
  2. ^ この制約は戦後、車両不足に悩まされていた名古屋線について、運輸省から国鉄型の20m級4扉車である63系電車の割り当て導入を打診された際に近鉄側が辞退する理由となった。名古屋線の車両不足は在来車の戦災復旧による19m級3扉ロングシート車であるモ6261形や、本形式の直系の改良増備車でありながら便宜上運輸省の規格形電車扱いとして新造された17m級2扉セミクロスシート車のモ6331形などの投入によって、ある程度の解消が図られた。
  3. ^ この制約は近鉄成立後の1956年(昭和31年)に国鉄四日市駅への乗り入れを廃して新たに直線コースを取って近鉄四日市駅を設け、四日市市内の急カーブ区間が廃止されたことでようやく解消された。以後は名古屋線でも大阪線と同等の20m車が運行可能となっている。
  4. ^ たとえば、55馬力級のTDK-550-Dが阪和電鉄ロコ1101に採用されている。
  5. ^ TDK-550系の最低出力モデルと最高出力モデルの出力差は実に2倍以上に及ぶ。
  6. ^ 小出力モデルも大出力モデルも磁気容量には大差が無く、後者では少ない磁気容量を定格回転数の引き上げによってフル活用していた。
  7. ^ ただし、ALFだと架線電圧を抵抗器でドロップして制御電源としていることになるが、関急電1型の場合、実態は当初から電動発電機の電源によるABF制御器であったことを白井昭が指摘している。
  8. ^ ただし戦後は車輪径910mmを公称した。
  9. ^ この当時、旧伊勢電気鉄道線と旧関西急行電鉄線はいずれも軌間線路の幅)が1,067mm(狭軌)で、大阪電気軌道・参宮急行電鉄本来の路線は1,435mm(標準軌間)を採用していたため、直通運転は不可能であった。
  10. ^ 旧伊勢電気鉄道系各形式は3桁の旧形式に狭軌基幹線区向けを示す6000を加算して改番され、6200番台まで使用された。本形式はそれに続く形で6300番台のトップを割り当てられており、6311形など以後の名古屋線向け後続形式各車も6300・6400番台が割り当てられている(ただし、車体更新車であるモ6241形(元伊勢電気鉄道モハ231・モハ238)とモ6261形はそれぞれ種車の続番が与えられたため、例外となる)。なお、これらの形式称号は、近畿日本鉄道成立以後もそのまま継承された。
  11. ^ その後、需要増に対応する形でモ6304がモ6311形モ6320、それにク6473と共に特急車に追加指定されている。
  12. ^ 特急はモ6301形+ク6471形+モ6301形のMc-Tc-Mcによる3両編成で運行され、残るモ6301形とク6471形各1両を定期検査時の予備車として循環使用する体制であった
  13. ^ 本形式以降に新造された名古屋線向け特急・急行用車については、工期短縮の必要性もあり、改軌に当たり原則的に新製台車が用意された。急行用については電動車はKD-32、制御車・付随車はKD-31あるいは日本車輌製造ND-8・9が準備されたが、電動車は各形式ごとに主電動機の種類が異なっていたため、その支持架の構造の相違からアルファベット1文字のサフィックスが付されていた
  14. ^ これにより、端子電圧750V時1時間定格出力112kW、定格回転数1,034rpmとなった。オリジナルのTDK-550/2-Bと比較して定格回転数はそれほど向上しておらず、磁気回路容量の増強で出力を確保している。電動機の出力増強改造で、サフィックスだけでなく基本となる形式そのものが変更されるのは珍しいケースである
  15. ^ モハニ231形は当初デハニ231形として竣工、後にモハニ231形へ改称した。さらに関西急行鉄道成立時にはモニ6231形と改称している。
  16. ^ その後、この2両はモ6241形6241・6242となり、1971年養老線に転属した際に6241の電装を解除してク6241形6241に変更したが、1979年に廃車となるまで扉間の転換クロスシートが残されていた(東京工業大学鉄道研究部『私鉄電車ガイドブック5 近鉄』誠文堂新光社、1978年)

出典

  1. ^ 『鉄道史料 第62号』 pp.13 - 31
  2. ^ 『鉄道史料 第66号』 pp.23 - 32
  3. ^ 『鉄道史料 第51号』 p.27
  4. ^ a b c d e f 日車の車輌史 図面集-戦前私鉄編 下 p.154
  5. ^ a b c 日車の車輌史 図面集-戦前私鉄編 下 pp.128-129
  6. ^ 日車の車輌史 図面集-戦前私鉄編 下 pp.156-160
  7. ^ 『鉄道ピクトリアル No.220』 p.76
  8. ^ a b c 『近鉄旧型電車形式図集』 p.173
  9. ^ 『近鉄旧型電車形式図集』 p.166
  10. ^ a b c 『私鉄電車のアルバム1A』p.124
  11. ^ a b c 『近鉄旧型電車形式図集』 p.174
  12. ^ 『車両発達史シリーズ2 近畿日本鉄道 特急車』 pp.73 - 74
  13. ^ 『車両発達史シリーズ2 近畿日本鉄道 特急車』 p.97
  14. ^ 『鉄道ピクトリアル No.727』 pp.232 - 236
  15. ^ 『鉄道ピクトリアル No.624』 p.183
  16. ^ 『私鉄電車のアルバム1A』pp.124-125
  17. ^ 日車の車輌史 図面集-戦前私鉄編 下 pp.154 - 155


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