胎児の干物とは? わかりやすく解説

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たいじのひもの【胎児の干物】

読み方:たいじのひもの

原題、(フランス)Embryons desséchés》⇒干からびた胎児


胎児の干物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/02 22:40 UTC 版)

表紙。

胎児の干物』(たいじのひもの、Embryons desséchés)は、エリック・サティ1913年に発表した全3曲からなるピアノ曲。『干からびた胎児』と表記される場合もある。

概要

作品に奇抜なタイトルを冠することの好きだったサティらしい、ユーモア溢れるものとなっており、サティの他の作品と同様に、楽譜の随所に様々な指示が記され、パロディ精神に満ちている。

なお、各曲の標題からも推測されるように、ここでの "Embryons" とは、海生生物の卵や幼生の意味と考えられ、「胎児」という訳は適切ではない。かつて『はららごの干物』という訳が与えられたこともある。

構成

第2曲『甲殻類の胎児』の一部分
  • 第1曲「ナマコの胎児」d'Holothurie
    冒頭に「わたしはサンマロ湾ナマコを観察した…」という序文。「歯の痛いナイチンゲールのように」という有名な指示がある。
  • 第2曲「甲殻類の胎児」d'Edriophthalma
    重苦しく開始され、曲全体がショパンの有名な「葬送行進曲」のパロディとなっているが、サティ自身はこの曲の中間部の譜面上に「シューベルトの有名なマズルカから」の引用であるとコメントしている(なお、シューベルトの曲にマズルカはない)。『無柄眼類の胎児』とも訳されることがある。
  • 第3曲「柄眼類の胎児」de Podophthalma
    中間部で狩りの角笛が響く。最後は完全終止の和音が18回繰り返されたあげく、「作曲者による強制的な終止形」(というコメント)で終わる。

編曲

1970年に作曲家・指揮者のフリードリヒ・ツェルハが「胎児の干物」を室内オーケストラ用に編曲し、自身の楽団「Die Reihe」を指揮して録音した。

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