等力点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 03:18 UTC 版)

ユークリッド幾何学において、等力点 (とうりきてん[要出典]、英: Isodynamic point) あるいは、等力中心[1]とは三角形の中心の一つである[2]。この点を中心とする反転は元の三角形を正三角形に変換する性質を持つ。また等力点と頂点の距離の比は対辺の逆数の比と等しい。ほかの中心とは異なりメビウス変換で不変である。正三角形の場合、等力点は重心や外心と一致するが、正三角形でない場合は2つ存在する。等力点はノイベルグによって研究・命名された[3]。
距離の比
等力点は、もともと2点間の距離の比(あるいは積)のある等式から定義されていた。 SまたはS'を△ABCの等力点とし
等力点はアポロニウスの円とは他の円の交点でもある。第一等力点は△ABCの外接円と 頂点で120°のレンズを作る3つの円の交点である。同様に,第二等力点は△ABCの外接円と 頂点で60°のレンズを作る3つの円の交点である。
第一等力点と三角形の頂点が成す角は次の等式を満たす。
等力点を作図する方法の一つに、二等分線を用いるものがある。AB, ACの内角及び外角の二等分線 とBCの交点はAを通るBCのアポロニウスの円の直径となる。したがって、アポロニウスの円を作図することができ他二つのアポロニウスの円も同様にして描くことで等力点を見つけることができる[5]。
もう一つの作図方法に鏡映を用いるものがある。 A1を AをBCで鏡映したもの、 A2をBCを一辺とする内側の正三角形のB, Cでない点とする。A1, A2と同様にB1, B2, C1, C2を作図すると、3直線A1A2, B1B2, C1C2は第一等力点で交わる。内側から外側に手順を変えると、第二等力点が作図できる[14]。
- Isodynamic points X(15) and X(16) in the Encyclopedia of Triangle Centers, by Clark Kimberling
- Weisstein, Eric W. "Isodynamic Points". mathworld.wolfram.com (英語).
- “等力点”. 新ユークリッド幾何学. 2024年10月28日閲覧。
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