第138独立親衛自動車化狙撃旅団 (ロシア陸軍)とは? わかりやすく解説

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第138独立親衛自動車化狙撃旅団 (ロシア陸軍)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/25 00:24 UTC 版)

第138独立親衛自動車化狙撃旅団
創設 1934年5月1日
所属政体 ソビエト連邦
ロシア
所属組織 ロシア陸軍
部隊編制単位 旅団
兵科 自動車化狙撃兵
兵種/任務 機甲戦
所在地 レニングラード州カメンカ
編成地 クイビシェフ
通称号/略称 軍部隊02511
上級単位 第6諸兵科連合軍
戦歴 第1次ソ・フィン戦争
第二次世界大戦
キューバ危機
アフガニスタン侵攻
第1次チェチェン戦争
第2次チェチェン戦争
指揮官 セルゲイ・マクシモフ大佐(代理)
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第138独立親衛自動車化狙撃旅団(だい138どくりつしんえいじどうしゃかそげきりょだん、ロシア語: 138-я отдельная гвардейская мотострелковая бригада、略称138 гв.омсбр)は、ロシア陸軍旅団第6諸兵科連合軍隷下。赤軍の第70狙撃師団、ソ連軍の第45親衛自動車化狙撃師団を前身とし、同師団の名誉称号「クラースノエ・セロー」、レーニン勲章、赤旗勲章を継承する。

歴史

戦前

  • 1934年5月1日:クイビシェフにおいて、第70狙撃師団編成。沿ヴォルガ軍管区に配属
  • 1936年9月:レニングラード市郊外に移動
  • 1939年9月30日~1940年3月13日:ソ・フィン戦争に参加。師団は、フィン湾沿いに進撃し、テリーオキ(ゼレノゴルスク)、ロシチノ、プリモルスク、ウラス(ヴィソツク)で戦った。
  • 1940年3月21日:師団にレーニン勲章授与

独ソ戦

  • 1941年7月14日~18日:ソリツィ地区でドイツ軍の右側面に対して逆襲実施。その後、ヴィリツァ、プーシキン、シュシャルィ、コルピノ地区で防衛戦に参加
  • 1942年10月16日:レニングラード防衛の功績に対して、第45親衛狙撃師団に改編された。
  • 1944年冬:レニングラード封鎖解除に参加
  • 1944年1月21日:クラースノエ・セロー奪取の功績に対して、師団に名誉称号「クラースノエ・セロー」、配下の連隊に「レニングラード」が授与される。
  • 1944年3月22日:レニングラードの封鎖解除に対して、師団に赤旗勲章が授与された。
  • 1944年6月:カレリア地峡防衛戦突破に参加し、ヴイボルグ北東、後にバルト沿岸で戦い、タリン攻勢作戦に参加し、クールラント軍集団の撃破に参加した。

戦後

戦後、レニングラード軍管区の第23軍団に配属される。

  • 1956年:自動車化狙撃師団に改編
  • 1962年:キューバ危機時、配下の自動車化狙撃部隊と高射ミサイル部隊がキューバに派遣された。
  • 1972年12月13日:ソ連建国50周年を記念して、師団に記念名誉記章が授与される。
  • 1978年:管区軍事会議の持ち回り赤旗が授与される。
  • 1980年:師団部隊から独立自動車化狙撃旅団が編成され、アフガニスタンに投入される。

ソ連時代を通して、師団から20人のソ連邦英雄が輩出した。

ロシア連邦軍

  • 1992年8月:師団が平和維持部隊に指定される。
  • 1992年8月27日~10月10日:1個自動車狙撃大隊を沿ドニエストルに派遣
  • 1993年5月18日~1998年6月5日:1個自動車化狙撃大隊を南オセチアに派遣
  • 1994年6月17日~1995年6月4日:1個工兵中隊をアブハジアに派遣
  • 1994年12月~1995年6月:第1次チェチェン戦争に参加
  • 1996年6月:多国籍平和維持演習「平和の盾-96」に参加
  • 1997年:第138独立親衛自動車化狙撃旅団に改編
  • 1999年8月~2000年5月:第2次チェチェン戦争に参加

ロシア連邦時代、師団からは7人のロシア連邦英雄が輩出している。

編制

  • 第667独立親衛自動車化狙撃大隊(軍部隊67616)
  • 第697独立親衛自動車化狙撃大隊(軍部隊67636):BTR-80装備
  • 第708独立親衛自動車化狙撃大隊(軍部隊67661):BTR-80装備
  • 第133独立親衛戦車大隊(軍部隊52800)
  • 第486独立親衛自走榴弾砲大隊(軍部隊67752)
  • 第721独立自走榴弾砲大隊(軍部隊84647)
  • 第383独立ロケット砲大隊(軍部隊 82265)
  • 第1525独立対戦車砲大隊(軍部隊96459)
  • 第247独立親衛高射ミサイル大隊(軍部隊07727)
  • 第253独立高射ミサイル大隊(軍部隊84639)
  • 第49独立親衛工兵大隊(軍部隊18427)
  • 第511独立電波電子戦中隊(軍部隊63704)
  • 第197特使・郵便勤務局(軍部隊48768)

その外、通信、物資保障、修理・復旧大隊、偵察、放射線・化学・生物学防護、衛生中隊、BUiAR、警備、VUNR、VUNPVO小隊、軍楽隊、演習場、ラジオ・テレビ・センターが存在する。

装備

  • T-80 x40
  • T-80K x1
  • MT-LB x237
  • BM-21「グラード」 x18
  • 152mm自走榴弾砲2S3「アカーツィヤ」 x36
  • 120mm迫撃砲2V16「ノーナ-K」 x18
  • 100mm砲MT-12「ラピラ」 x12
  • 自走対戦車誘導弾複合体9P149「シュトゥルム-S」 x12
  • BTR-70/80 x5
  • BRDM-2 x4
  • 戦闘車9A33VM2(3)「オサ」 x12
  • 戦闘車9A34(35)「ストレラ-10」 x6
  • 自走高射機関砲2S6M「ツングースカ」 x6

歴代旅団長・師団長

職名 就任年 氏名 階級
師団長 1934年4月 - 1937年10月 S.フロロフ 師団長
師団長 1937年10月 - 1939年5月 K.シュムィリョーフ 師団長
師団長 1939年5月 - 10月 S.プロホロフ 大佐
師団長 1939年10月 - 1940年1月 ミハイル・キルポノス 師団長
師団長 1940年1月 - 1941年7月 アンドレイ・フェヂュニン 少将
師団長 1941年7月 - 12月 ヴャチェスラフ・ヤクートヴィッチ 少佐
師団長 1942年1月 - 4月 エフゲニー・ツカノフ 大佐
師団長 1942年4月 - 1943年2月 アナトーリー・クラスノフ 大佐
師団長 1943年2月 - 1944年12月 サヴェリー・プチロフ 大佐
師団長 1944年12月 - 1947年9月 イワン・トルソフ 少将
師団長 1947年9月 - 1950年6月 A.ミシチェンコ 少将
師団長 1950年6月 - 1952年10月 V.ソコロフ 少将
師団長 1952年10月 - 1958年7月 I.モシュリャク 少将
師団長 1958年7月 - 1964年2月 F.バチャリン 少将
師団長 1964年2月 - 1969年6月 V.グリゴリエフ 少将
師団長 1969年6月 - 1970年7月 L.コジェヴニコフ 大佐
師団長 1970年7月 - 1973年8月 N.ポポフ 少将
師団長 1973年8月 - 1975年11月 N.パトリケーエフ 少将
師団長 1975年11月 - 1977年7月 V.コプィチン 少将
師団長 1977年7月 - 1980年7月 N.マドゥドフ 少将
師団長 1980年7月 - 1981年5月 S.クズネツォフ 大佐
師団長 1981年5月 - 1986年3月 A.ボグダノフ 少将
師団長 1986年3月 - 1989年7月 A.オブホフ 少将
師団長 1989年7月 - 1992年6月 V.ハラルギン 少将
師団長 1992年6月 - 1995年1月 N.トカチェフ 少将
師団長 1995年1月 - 1997年12月 A.パパヒン 少将
旅団長 1997年11月 - 1999年7月 ミハイル・マロフェーエフ 少将
旅団長 1999年8月 - 2000年7月 イーゴリ・トゥルチェニュク 少将
旅団長代行 2000年7月 - 9月 バギル・ファトゥラエフ 大佐
旅団長 2000年9月 - 2002年2月 アナトーリー・エルキン 少将
旅団長代行 2002年3月 - 7月 アンドレイ・セルヂュコフ 少将
旅団長 2002年7月 - 2004年6月 アンドレイ・セルヂュコフ 少将
旅団長 2004年6月 - 2005年6月 ウラジーミル・ツィリコ 少将
旅団長 2005年6月 - 2008年4月 アレクサンドル・ロマネンコ 大佐
旅団長代行 2008年4月 - 6月 ウラジーミル・フロロフ 大佐
旅団長 2008年6月 - アリベク・アスランベコフ 大佐

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