税吏の祈祷とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 税吏の祈祷の意味・解説 

税吏の祈祷

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/07/24 15:59 UTC 版)

税吏の祈祷ロシア語: Молитва мытаря)とは、ルカによる福音書18章9節 - 14節にある、税吏による祈祷を元にした正教会の短い祈祷文。

神よ,我罪人を憐み給え。

日本正教会, 『小祈祷書』[1]

ὁ Θεός, ἱλάσθητί μοι τῷ ἁμαρτωλῷ.

ルカによる福音書ギリシャ語版18章13節, Κατά Λουκάν(ウィキソース)

正教会の、自室で行われる私祈祷において、朝、目覚めた後、十字を描いて「父と子と聖神 の名に因る。アミン」と唱えてから、感覚の鎮まりと、思いが地上から離れるのを待ってから、最初に唱えられる祈祷となっている[1]聖体礼儀中にも司祭が唱える場面がある[2]

税吏の祈祷の出所となっているイイスス・ハリストス(イエス・キリスト)のたとえ話では、税吏の祈りとファリセイ(パリサイ人)の祈りが対比されている。ファリセイは自分の考え方を変えようとはせず、ひとりよがりで、自己満足し、神が自分の内に生きるための場所を全く用意していなかった。これに対して、税吏は心を向け換えること、悔い改めを求めた。これは税吏が自己に不満足であり、神が生きる部屋がそこにあった事を意味する[3]

税吏とファリセイの譬は、正教会の大斎の準備期間にある「税吏とファリセイの主日」で特に記憶される。これは税吏の隠れた内面的貧しさを学び取らなければ、の実りを得る事は出来ない事を主題としている[3]

脚注

  1. ^ a b 朝の祈祷文
  2. ^ 一例:奉事経(131頁、近代デジタルライブラリー)
  3. ^ a b 大斎の意味カリストス・ウェア主教著、ダビッド水口優明神父翻訳)

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「税吏の祈祷」の関連用語

1
10% |||||

税吏の祈祷のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



税吏の祈祷のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの税吏の祈祷 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS