生態分布の問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/10 15:50 UTC 版)
「シオダマリミジンコ属」の記事における「生態分布の問題」の解説
本属のものは、潮上帯の潮溜まりにのみ生息する。そこで生存し繁殖出来ることは、彼らが塩分濃度や温度の変化に強い耐性を持つことで説明出来る。だが、他方でそれ以下のレベルにある潮溜まりに本属のものがいないことは、これでは説明できない。この理由について、低い帯域の潮溜まりには海水が流れ込むので、その水流に耐えられないのでは、との説もある。Dethier(1980)はこの現象を天敵のためと考え、人為的にこの属の1種、カリフォルニアシオダマリミジンコのいる潮溜まりに天敵を移入する、あるいはより低い帯域の潮溜まりにこれを移入する、といった実験を試みた。その結果、特に魚がいると本属のものはすぐに食べられてしまうことを確認し、潮上帯の潮溜まりが本属にとって天敵からの避難所になっているものと考えた。
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