清水研作
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/10 17:37 UTC 版)
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しみず けんさく 清水 研作 |
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生年月日 | 1961年3月15日(64歳) |
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職業 | 作曲家 |
ジャンル | 現代音楽 |
公式サイト | 清水研作 |
備考 | |
学歴:ハーバード大学博士課程修了(Ph.D.) | |
清水 研作(しみず けんさく、1961年3月15日 - )は、日本の現代音楽の作曲家。
経歴
[1] 新潟県新潟市出身。ニューイングランド音楽院および同大学院を経て、ハーバード大学大学院博士課程に特待生として迎えられ、作曲の博士号を取得。1990年ヴィエニアフスキ国際作曲コンクールにて審査員全会一致で第1位を受賞し、国際的な注目を集めた。能楽や茶道をはじめとする日本の伝統文化に深い影響を受け、東洋と西洋、過去と未来の美意識を融合させた独自の音楽世界を創造している。 2024年、清水はホルスト《惑星》組曲に呼応する第8楽章《ボイジャー》を作曲。宇宙探査機へのオマージュとして構想された本作は、七夕の夜に新日本フィルハーモニー交響楽団によって初演され、科学と芸術を結ぶ詩的な響きがホールを満たした。
代表作には、東日本大震災を受けて南西ドイツ・フィルから委嘱された《レクイエム・フォー・フクシマ》(2012)、ウクライナで初演された《トランスミューテーション・フォー・オーケストラ》(2009)、ブレーメン音楽祭で初演された《In to the Deep》(2015)などがある。《泉》《却来》といった作品は、バイエルン放送やドイチュラント・フンクで紹介され、国内外で高く評価されている。
清水はコンピュータ音楽にも力を入れており、1994年には薩摩琵琶と電子音響を融合させたモノオペラ《銀杏散りやまず》を発表。1996年にはフランスのIRCAMに招聘され、先端音楽技術の研鑽を積む。以降も電子音響と伝統楽器の融合を追求し続けている。
ジャンルを越えた創作にも積極的で、キング・クリムゾン、ピンク・フロイドなどのロック作品をオーケストラ編曲(東京フィル)するなど、多様な表現を展開。また、『日本の歌・世界の歌』シリーズでは、名曲を幻想曲風にアレンジ。《Disparate Space-Time II》やアルバム《海》をはじめ、フルート作品の創作・出版にも力を注いでいる。
2025年には、《焔》《After Glow》《隅田川》《ずいずいずっころばし》などの新作が次々と初演を迎える予定。現在、新潟大学教授[2]、中国・チチハル大学及び綏化芸術学院(中国・黒竜江省)客演教授。日本現代音楽協会会員。
主要作品
モノオペラ
- 《銀杏散りやまず》作曲(辻邦生原作、演出:木戸敏郎、美術:磯崎新)(1994)>
オーケストラ作品
- Voyager for Large Orchestra and Soprano(2024)
- Kyakurai(2019)弦楽オーケストラ
- Requiem for Fukushima(2012)
- Transmutation for Orchestra(2009)
オーケストラ作品編曲(2013)
- 21st Century Schizoid Man(King Crimson)
- Close to the Edge(Yes)
- The Great Gig in the Sky(Pink Floyd)
室内楽・独奏作品・コンピュータ作品
- In to the Deep(2015)チェロとピアノ
- Poem Passionnée(2018)ヴァイオリンとピアノ
- Absinthe(2020)フルートとアルトフルート
- Conversations with the Universe I(2017)フルートとコンピュータ
- Rest, while you can(2017)ピッコロ、フルート群、ピアノ
- Piano Collection “Japan, the Beautiful and Myself”(2017)
編曲作品
- 《日本の歌・世界の歌》シリーズ(2016〜)
録音・メディア露出
- アルバム《海》にてフルート、アルトフルート、ピッコロとピアノの作品を収録
- ドルチェ・クラシックチャンネル、アップル・ミュージックなどで配信
- ドイツの公共放送局(Deutschlandfunk、Deutschlandfunk Kultur、Bayerischer Rundfunk)などで作品放送
- 演奏動画・作品紹介映像はYouTubeチャンネル「Veritas Music Japan」にて公開中。
教育・学術活動
- 新潟大学教授[4]
- チチハル大学(中国・黒竜江省)芸術学院 客員教授
- ISCM「世界音楽の日々」国際審査員(2016年、韓国・統営)
- Talloires International Composer’s Conference 招待作曲家(2000年、フランス)
- IRCAM ステージプログラム選抜(1998年)
主な受賞歴
- 1990年:第7回ヴィエニアフスキ国際作曲コンクール 第1位(ポーランド)
外部リンク
- 清水研作のページへのリンク