海溝-海溝(T-T)型トランスフォーム断層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/06 14:24 UTC 版)
「トランスフォーム断層」の記事における「海溝-海溝(T-T)型トランスフォーム断層」の解説
トランスフォーム断層は、大陸移動において、海溝と海溝が横ずれ状にずれている部分にも存在すると考えられている。その形状は理論上同じ方向に海洋プレートがしずみこんでいく場合(1型、2型)と異なる方向に沈み込んでいく場合(3型、4型)に分けられ、さらにプレートが反対方向の動きをする場合を考えると8つの場合が想定されることになる。同じ方向に沈み込む場合は、トランスフォーム断層の長さは常に一定と考えられるが、異なる方向に沈み込む場合は、沈み込む方向とトランスフォーム断層が動いていく方向が同じ場合は、沈み込みによってトランスフォーム断層は短くなりついには消失してしまう(3型)。一方、沈み込む方向とトランスフォーム断層が動いていく方向が異なる場合は、トランスフォーム断層によるずれはおおきくなり、長く伸びていくことになる(4型)。時間的に考えると3型でトランスフォーム断層がいったん消失してもプレート運動は継続されるため、4型へ移行すると考えられる。 4型の例として、ニューヘブリデス海溝とトンガ・ケルマデック海溝が挙げられる。800万年前より以前は3型でトランスフォーム断層が短くなっていく状況であったものが、800万年前に、ニューヘブリデス海溝とトンガ・ケルマデック海溝が1本の海溝となり、現在はプレート運動によって海溝軸がずれて、それが拡大していると考えられている。
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