掬粋巧芸館とは? わかりやすく解説

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掬粋巧芸館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/19 14:18 UTC 版)

掬粋巧芸館
施設情報
管理運営 一般財団法人掬粋巧芸館
開館 1932年
所在地 999-0122
山形県東置賜郡川西町大字中小松2886
位置 北緯38度0分49.1秒 東経140度3分2.5秒 / 北緯38.013639度 東経140.050694度 / 38.013639; 140.050694座標: 北緯38度0分49.1秒 東経140度3分2.5秒 / 北緯38.013639度 東経140.050694度 / 38.013639; 140.050694
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掬粋巧芸館(きくすいこうげいかん)は、山形県川西町に所在する山形県の登録博物館。運営は、一般財団法人掬粋巧芸館。開設者である井上酒造(現・樽平酒造)10代目・井上庄七が収集した日本・中国・朝鮮を中心とした東洋陶磁の600点弱を収蔵している。開館は1932年(昭和7年)で、日本の私立美術館の中でも歴史の古いものの一つである。所蔵品のうち、「染付飛鳳唐草文八角瓢形花生」(そめつけひほうからくさもんはっかくひさごがたはないけ、重要文化財)は、元代青花磁器の世界的名品として知られる[1]。残念ながら現在は休館中である。

主な収蔵品

陶磁器

重要文化財
  • 染付飛鳳唐草文八角瓢形花生
中国景徳鎮で元代に発達した染付(青花)磁器の作品。染付とは、白磁の釉下に青の絵付けを施したもので、素地に呉須(酸化コバルト)で絵付けをした後、透明釉を掛けて焼成する。本品は上半部には飛鳳文、下半部は八角形に面取りした各面に飛鳳文と草虫文を表し、口縁部、底部、中央部にはそれぞれ蓮弁文を表す。元時代には染付(中国では「青花」という)の名品が多いが、本品のような瓢形(ひょうたん形)で八角に面取りした複雑な器形の遺品は極めて少なく、同様の品は英国・デイヴィッド財団、トルコ、イスタンブールトプカプ宮殿博物館にそれぞれ一点ずつ存在するのみである。
重要美術品
  • 白地黒掻落牡丹文瓶(しろじくろかきおとしぼたんもんへい) 宋時代・磁州窯 
  • 白釉黒花牡丹文梅瓶(はくゆうこっかぼたんもんめいぴん) 宋時代・磁州窯
  • 五彩獅子文盤 明時代
  • 五彩龍鳳文壺 明時代

甲冑

平成21年(2009年)、40年ぶりに特別展示された。通常は非公開である。
  • 甘糟景継所用 紺糸威胴丸具足(山形県指定文化財)

建造物

登録有形文化財
  • 掬粋巧芸館本館 - 1932年建設。土蔵造。収蔵庫と展示室を兼ねた建物で、日本の美術館建築の中でも古いものの一つである。
  • 掬粋巧芸館日本館 - 1938年建設。石造。
「樽平酒造」の本館ならびに酒蔵等の蔵6棟も登録有形文化財である。

所在地

  • 山形県東置賜郡川西町大字中小松2886

交通

開館時間・休館日

  • 開館 4月 - 11月 9:00 - 16:00(受付は15時半まで)
  • 休館 月曜日 及び 12月~3月(冬期) 
  • 入館は有料。受付は隣接する「樽平酒造株式会社」で行っている。

脚注

  1. ^ 『世界陶磁全集13 遼・金・元』、小学館、1989、の解説による。

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