懸田貴嗣
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懸田 貴嗣 | |
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別名 | Takashi Kaketa |
生誕 | 1971年7月12日(54歳) |
出身地 | 福島県二本松市 |
学歴 | 東京藝術大学大学院修了、ミラノ市立音楽院 |
職業 | チェリスト、研究者 |
担当楽器 | チェロ(バロック・チェロ) |
懸田 貴嗣(かけた たかし、Takashi Kaketa、1971年7月12日 - )は、日本のチェロ奏者、研究者。バロック・チェロを中心に国内外で演奏・録音を行い、イタリア・バロック期のチェロ作品の研究と実演で知られる[1]。録音作品は音楽専門誌で取り上げられ、CD『ランゼッティ/チェロ・ソナタ集』は文化庁芸術祭レコード部門で評価を受けている[2]。
来歴
福島県二本松市に生まれる。福島県立福島高等学校、上智大学文学部卒業。東京藝術大学別科を経たのちに大学院を修了。その後、イタリア・ミラノ市立音楽院に留学し、バロック・チェロを学んだ[1]。
チェロを藤森亮一、北本秀樹、バロック・チェロをガエタノ・ナジッロ、鈴木秀美の各氏に師事した。
演奏活動
特にバロック期から古典派にかけてのチェロを含む作品を専門とし、国内外のアンサンブルやオーケストラに出演している。東京・春・音楽祭をはじめ、各地の音楽祭やコンサートに出演している[1]。
また2004年からは、日本人の他音楽家3人(松永綾子、山口幸恵、渡邊孝)とともに古楽アンサンブル・グループ「リクレアツィオン・ダルカディア」を結成し、世界各地の音楽祭等で演奏している[3]。
録音
- 『ランゼッティ:チェロ・ソナタ集』 - 文化庁芸術祭レコード部門で高く評価された[2]。
- 2012年に、世界初録音となる『ランゼッティ:チェロ・ソナタ集』を発表したと CDJournal が報じている[4]。
- HMV の商品説明によれば、本アルバムにはナポリ出身のランゼッティのチェロ・ソナタ6曲が収録され、演奏にはヴィルトゥオジティや旋律的表現が注目される[5]。
- 『コスタンツィ:チェロ・ソナタ集』 - インタビュー記事で録音の意図や研究が紹介されている[6]。
研究・教育
ヒストリカル奏法や資料研究を基盤に演奏活動を行い、ワークショップや講演など教育活動も行っている[7]。
受賞歴
- 『ランゼッティ:チェロ・ソナタ集』 - 文化庁芸術祭 レコード部門 優秀賞[2]。
演奏活動
- 調布市文化・コミュニティ振興財団の事業報告書には、懸田がバロック・チェロ奏者として公演に参加した記録が見られる[8]。
- また、東京都のアーツカウンシル主催の文化事業報告書でも、懸田氏の「バロックチェロ」表記で演奏活動参加が記録されている[9]。
その他の言及
- 日本チェロ協会の「News&Topics」では、チェロ楽器史の著作物紹介時に懸田の推薦コメントが引用されており、チェロ分野での言及例として挙げられている[10]。
脚注
出典
- ^ a b c “懸田 貴嗣”. 東京・春・音楽祭. 2025年9月25日閲覧。
- ^ a b c “Takashi Kaketa – Lanzetti Discography”. 2025年9月25日閲覧。
- ^ “「リクレアツィオン・ダルカディア~理想郷での楽しみ」”. いわき芸術文化交流館. 2025年9月27日閲覧。
- ^ “世界初録音の「ランゼッティ:チェロ・ソナタ集」が登場”. CDJournal. 2025年9月25日閲覧。
- ^ “Cello Sonatas: 懸田貴嗣(Vc)渡邊孝(Cemb)”. HMV. 2025年9月25日閲覧。
- ^ “懸田貴嗣 インタビュー(コスタンツィ・チェロ・ソナタ集)”. ebravo. 2025年9月25日閲覧。
- ^ “プロフィール(note)”. note. 2025年9月25日閲覧。
- ^ “報告第 6 号 公益財団法人調布市文化・コミュニティ振興財団”. 2025年9月25日閲覧。
- ^ “平成27年度事業報告書”. 2025年9月25日閲覧。
- ^ “News&Topics”. 日本チェロ協会. 2025年9月25日閲覧。
外部リンク
- 懸田貴嗣のページへのリンク