従量式と従圧式
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/17 23:50 UTC 版)
従量式(じゅうりょうしき、英語: volume control、VC)と、従圧式(じゅうあつしき、英語: pressure control、PC)は、それぞれ人工呼吸器のモードの一種であり、モードの変数でもある。いずれも陽圧換気のモードである[1]。従量式換気では制御パラメータは1回換気量であるのに対し、従圧式換気では制御パラメータは気道内圧である。VCでは1回換気量や最低分時換気量は保証されるが、気道内圧は肺コンプライアンスや気道抵抗に左右される。一方、PCでは気道内圧は設定された上限を超えないが、分時換気量や1回換気量が肺コンプライアンスや気道抵抗に左右される[2]。旧来の人工呼吸器ではVCとPCは排他的なモードであったが、近年はVCとPCを相互に切り替えながら換気量と気道内圧を共にコントロールできるようになってきている[2]。他の換気モードの組み合わせとしては例えば、同期式間欠的強制換気(SIMV)と組み合わされる(VC-SIMVまたはPC-SIMV)[3]。
- ^ a b Miller 2007, p. 2175.
- ^ a b Miller 2007, pp. 2175–2176.
- ^ SMS. “【人工呼吸器】SIMVの特徴と設定項目”. ナース専科. 2024年5月15日閲覧。
- ^ 中沢弘一 (2014). “麻酔と気道確保➂麻酔中の換気状態の評価”. 日本臨床麻酔学会誌 34: 464-471 .
- ^ “The effects of pressure control versus volume control assisted ventilation on patient work of breathing in acute lung injury and acute respiratory distress syndrome.”. Respir Care 45 (9): 1085–96. (2000). PMID 10980100.
- ^ a b “新生児における、従量式人工呼吸と従来の従圧式人工呼吸との比較”. www.cochrane.org. 2024年5月15日閲覧。
- 1 従量式と従圧式とは
- 2 従量式と従圧式の概要
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