かわのうえのなつのよる〔かはのうへのなつのよる〕【川の上の夏の夜】
読み方:かわのうえのなつのよる
川面の夏の夜
(川の上の夏の夜 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/07 10:01 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動『川面の夏の夜』(かわものなつのよる、Summer Night on the River)は、フレデリック・ディーリアスが1911年に作曲した管弦楽曲。1912年作曲の「春初めてのカッコウを聴いて」とともに、「小オーケストラのための2つの小品」を構成する[1]。『川の上の夏の夜』とも。
概要
初演は1913年10月にライプツィヒで行われた。曲中で重要な役割を担う木管楽器には、高い技巧と豊かな感受性が要求され、これによりこの曲はディーリアス作品中でも最も演奏至難な楽曲のひとつとなっている。曲は夏の水面を飛び交う昆虫や、木々にかかる薄靄を想像させる情景描写である[1]。
演奏時間
楽器編成
フルート2、オーボエ1、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、弦五部[4]
楽曲構成
「非常に静かに」(Very quietly)との指示によって開始される。曲は揺れる川の水面を表すかのような、穏やかな音形に終止彩られている。練習番号3からはチェロ、練習番号4からはヴァイオリンとヴィオラからもソロが出て、夏の水辺の情景を奏でる。練習番号7からは「遠くで弱まっていくかのように、徐々に静かになっていく旋律」との指定があり、その直前の小節には「on the bridge」という発想表記も見られる。最後から4小節目の「静まっていく。」(Dying away.)の指定の通り、曲は静かに終わりを迎える[5]。
脚注
出典
- ^ a b “CHANDOS Delius cond. by Richard Hickox Booklet (PDF)”. 2013年4月18日閲覧。
- ^ “241-37 CHANDOS the Essential Delius (PDF)”. 2013年4月18日閲覧。
- ^ トーマス・ビーチャム指揮、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 EMI 0 94653 2
- ^ “IMSLP Summer Night on the River”. 2013年4月18日閲覧。
- ^ “Full Score "Summer Night on the River" (PDF)”. 2013年4月18日閲覧。
参考文献
- CD解説 シャンドス・レコード CHAN 241-37
- オーケストラ総譜(初版)Tischer & Jagenberg, ケルン, 1913
外部リンク
- 川面の夏の夜の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト。PDFとして無料で入手可能。
- 川の上の夏の夜のページへのリンク