山と湖の国とは? わかりやすく解説

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山と湖の国

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 03:34 UTC 版)

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山と湖の国』(:The Land of the Mountain and the Flood)作品3は、スコットランド作曲家ヘイミッシュ・マッカンが作曲した演奏会用序曲である。

概要

今日、マッカンはこの『山と湖の国』の作曲家としてのみ知られているが、この作品は、マッカンが19歳の時の作品である[1]

『山と湖の国』というタイトルは、ウォルター・スコットの作品『最後の吟遊詩人』 (The Lay of the Last Minstrel) の一節 "…Land of brown heath and shaggy wood, Land of the mountain and the flood." よりとられたものである[2]

初演

1887年11月5日ロンドン水晶宮にて初演された。

評価

ジョージ・バーナード・ショーによって、「(この作品は)遠く離れた丘の上にあなた(聴き手)を運ぶ」と評された[3]

編成

フルート2、オーボエ2、A管クラリネット2、ファゴット2、D管ホルン2、D管トランペット2、トロンボーン2、バストロンボーン1、テューバ1、ティンパニシンバル弦楽五部

楽曲解説

Allegro con moto、4分の3拍子、ロ短調ソナタ形式の楽曲である。

冒頭から、チェロによって、付点リズムが特徴的で力強い第一主題が提示される。この主題がヴァイオリンに受け渡されて、最初の頂点を築くと、平行調のニ長調に転じ、第2ヴァイオリンに、同じく付点リズムが特徴的で歌謡的な第二主題が提示される。全合奏で第二主題が確保され、ホルンのソロがこだまのように響いて静まってゆくと、ティンパニ、チェロ、コントラバスロ音を保続する中、ホルンのソロとヴァイオリンの掛け合いで展開部が開始される。次第に厚みを増してゆき、頂点でホ短調に転調し、弦楽器の三連符によるリズムの上で、第一主題が金管楽器により吹き鳴らされる。フルートやクラリネットによるパッセージと、弦楽器による第一主題の動機の掛け合いが続く中、音楽が静まってゆくと、冒頭と同じ形で、チェロに第一主題が回帰し、再現部に入る。形通りの再現を行なった後、ロ長調に転じて、チェロを起点に第二主題を再現し、幾度もクライマックスを形成し、金管楽器によるファンファーレを経て、華々しく曲を閉じる。

脚注

  1. ^ Daniel Makiの楽曲解説より。
  2. ^ 同上。
  3. ^ Scotland Magazine Issue 44より。

出典

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