大坪重治とは? わかりやすく解説

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大坪重治

大坪重治の俳句

かの雪嶺呼び返すには息が足りぬ
きのうより大きな真昼白山茶花
くれないと闘っている春の山
こまくさに胎蔵界のとどろくよ
ははきぐさ雨の日は振り向くという
はるばる来ては白梅の縁におり
まだ抽象の菜の花の黄みどり
ものの芽の傾斜は人の流れのよう
一生のふとしたことに白椿
七月や予感はいまも草のなか
侘助のまま白湯冷めていたりけり
侘助の怖ろしくなる第二景
信心にただの朝くる葱坊主
八っ頭海鳴りの茹でこぼされて
八月十五日てのひらのありったけ
冬桜激しき息が来ては消え
喉とおる葡萄の粒がずっと遙か
囀のかたまりの七十二歳
地虫出る剃りあとにメンソレータム
夕方はなんの懐しさか山吹
山の日はずきんと離れ秋の蛇
底紅のふかいところで兄に会う
快速電車に空蟬のいつかおり
息ふかく吸う一斉に蟬が消え
日の暮にからだが馴れる山椒魚
昨日があり一本の冬木に溜まる
木の橋をはんにち休む桜餅
死にゆくはカラスノエンドウより紅し
水辺寄りにんげん寄りに蘇芳の花
溶けてゆけると形代のおもいけり
父の倍生きたれば餅ふくらむよ
瓢簞の涯を見たるくびれかな
白木蓮しだいに午後の波濤かな
白湯ふうふう吹いて今夜は冬木
白蓮のこの白を言わねばならぬ
空海の混じりておりし蕗の薹
笑って食べた楤の芽の天麩羅
自己模倣して春昼の赤仁王
花びらがびしょ濡れ酸素吸入器
芹の根洗って今夜はベートーベン
草笛吹こうか点滴を外そうか
葱坊主蓬けたまには牛吼える
虚空より木の芽の互い違いなり
虫の見るもの腹這えば見えてくる
蜃気楼半分は貝殻なりし
蟬の穴ありしみじみと踝あり
赤い暾へまだはんざきのままの息
金婚のねむたさに雪降りつもる
鍵の束畳に置かれ天の河
鑑真和上空間に梨の円
 



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