塩野谷仁とは? わかりやすく解説

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塩野谷仁

塩野谷仁の俳句

ある筈のない文字さがす冬紅葉
かくじつに階段は果つ天の川
げんげ咲き胸底という長い廊下
ただひとりにも波を打つ冬の水
ついに落ちてこぬ石を待つ神無月
どこにもなくてどこにもありて寒の月
ぬかご飯水辺の母は跼んでいた
まひるまも落ちる星あり竜の玉
むかしより舌はかなしく寒九郎
ゆすらうめ内気なものに落日あり
一月の全景として鷗二羽
人類さみしこの晴れを藪蘭咲いて
倒されている自転車を寒という
八月は花の白から奉る
六月とは遠くの牛の傾きなり
冬かもめ真昼は大きな忘れもの
冬ざくら剛球は落日が受ける
冬の雨救急車とは何たる純
冬旱またもにんげん落ちる音
冬野よりあさっての火を持ち帰る
冬野より戻れば冬野光るのみ
喉すべる飴玉を花冷えという
国分尼寺までは螢を灯しゆく
地球より水はこぼれず桜騒
地続きに落日もあり韮雑炊
夏至過ぎというは水辺の大男
夜の中の夜をさみしき大百足
夢に夢みて寒の月とり逃がす
山茶花のつづきの白を毀しおり
忘我とは芒の真似をすることなり
手をつなぐため薄氷を壊すかな
手足あることの暗さを衣被
数え日の遠き柱の丸さかな
早春とは短いえんぴつ全自由席
春の道ひとつは黒船へつながる
春愁にもっとも近く鍛冶屋あり
書きなぐる一文字探す花野かな
桃の花遅れぬために遅れてゆく
桐の花真昼をまひるまが通る
梅咲いて猫背がちなるわれは飛脚
棒立ちで泣く男いる稲の花
棒立ちで泣く男いる花野かな
橋いまも堕ちつつあらん麦の秋
正座ときに放浪であり曼珠沙華
殴られやすき男あつまる冬の山
水に底あれば水澄む夏休
水鳥に水鳥の来て夢違え
深入りして冬のキリンを歩ませる
父方のその父方の梅白し
物質として水掴む五月闇
 



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