合成可能な半記号とは? わかりやすく解説

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合成可能な半記号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/03 09:52 UTC 版)

合成可能な半記号
Combining Half Marks
範囲 U+FE20..U+FE2F
(16 個の符号位置)
基本多言語面
用字 キリル文字
Inherited
主な言語・文字体系
割当済 16 個の符号位置
未使用 0 個の保留
Unicodeのバージョン履歴
1.1 4 (+4)
5.1 7 (+3)
7.0 14 (+7)
8.0 16 (+2)
公式ページ
コード表 ∣ ウェブページ
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合成可能な半記号(ごうせいかのうなはんきごう、英語: Combining Half Marks)は、Unicodeの159個目のブロック

解説

別の文字と結合するダイアクリティカルマークのうち、複数文字にまたがって付けられるダイアクリティカルマークを分割して入力できるようにしたものが収録されている。

Unicodeのバージョン1.1において初めて追加された。

収録文字

コード 文字 文字名(英語) 用例・説明
合成可能な半記号
U+FE20 COMBINING LIGATURE LEFT HALF 2文字にまたがって付けられる合字のタイ記号。U+0361 ͡ combining double inverted breveと機能的には同じである。
U+FE21 COMBINING LIGATURE RIGHT HALF
U+FE22 COMBINING DOUBLE TILDE LEFT HALF 2文字にまたがって付けられる合字のチルダ記号。U+0360 ͠ combining double tildeと機能的には同じである。
U+FE23 COMBINING DOUBLE TILDE RIGHT HALF
コプト文字用の連続マクロン
U+FE24 COMBINING MACRON LEFT HALF これらは、一連のコプト文字の文字列にわたって付けられる連続したマクロン記号を表すために組み合わせて用いられる[1]

U+FE26は上述した合字用タイ記号やチルダの延長にも用いられる。

U+FE25 COMBINING MACRON RIGHT HALF
U+FE26 COMBINING CONJOINING MACRON
合成可能な下付きの半記号
U+FE27 COMBINING LIGATURE LEFT HALF BELOW 2文字にまたがって付けられる下付きの合字のタイ記号。U+035C ͜ combining double breve belowと機能的には同じである。
U+FE28 COMBINING LIGATURE RIGHT HALF BELOW
U+FE29 COMBINING TILDE LEFT HALF BELOW 2文字にまたがって付けられる下付きのチルダ記号。
U+FE2A COMBINING TILDE RIGHT HALF BELOW
U+FE2B COMBINING MACRON LEFT HALF BELOW 複数文字にまたがって付けられる下付きのマクロン記号。2文字に付けられる場合、U+035F ͟ combining double macron belowと機能的には同じである。

U+FE2Dは上述した下付きの合字用タイ記号やチルダの延長にも用いられる[2]

U+FE2C COMBINING MACRON RIGHT HALF BELOW
U+FE2D COMBINING CONJOINING MACRON BELOW
合成可能な半記号
U+FE2E COMBINING CYRILLIC TITLO LEFT HALF 複数文字にまたがって付けられるティトロ記号。

これらはキリル文字などで書かれた教会スラヴ語のテキストにおいて上に引かれる線に用いられる[1]

3文字以上にまたがって付けられる場合はU+FE26 ︦ COMBINING CONJOINING MACRONを用いて延長する[3]

U+FE2F COMBINING CYRILLIC TITLO RIGHT HALF

小分類

このブロックの小分類は「合成可能な半記号」(Combining half marks)、「コプト文字用の連続マクロン」(Continuous macrons for Coptic)、「合成可能な下付きの半記号」(Combining half marks below)、の3つとなっている[1]。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。

合成可能な半記号(Combining half marks

この小分類には複数文字にまたがって付けられるダイアクリティカルマークが収録されている。

コプト文字用の連続マクロン(Continuous macrons for Coptic

この小分類にはコプト文字で用いられる、複数文字にまたがって付けられるマクロン記号のための文字が収録されている。

合成可能な下付きの半記号(Combining half marks below

この小分類には下に付けられる、複数文字にまたがって付けられるダイアクリティカルマークが収録されている。

これらは、2 文字を超える文字の下に広がる合字用のタイ記号、チルダ、またはマクロンを表すために組み合わせて用いられる[1]

文字コード

合成可能な半記号(Combining Half Marks)[1]
Official Unicode Consortium code chart (PDF)
  0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F
U+FE2x
注釈
1.^バージョン16.0時点


履歴

以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。

バージョン コードポイント[a] 文字数 L2 ID ドキュメント
1.1 U+FE20..FE23 4
5.1 U+FE24..FE26 3 L2/07-085 Michael Everson (12 May 2007), Proposal to add additional characters for Coptic and Latin (revised ; WG2 N3222R) (英語)
7.0 U+FE27..FE2D 7 L2/11-224 German NB (2 June 2011), Proposal to enable the use of Combining Triple Diacritics in Plain Text (WG2 N4078) (英語)
8.0 U+FE2E..FE2F 2 L2/13-139 Aleksandr Andreev (8 July 2013), Proposal to Encode Combining Half Marks Used for Cyrillic Supralineation (英語)
  1. ^ 提案されたコードポイントと文字の名前は、最終決定と異なる場合がある。

出典

  1. ^ a b c d "The Unicode Standard, Version 15.1 - UFE20.pdf" (PDF). The Unicode Standard (英語). 2025年3月3日閲覧
  2. ^ German NB (2011年6月2日). “Proposal to enable the use of Combining Triple Diacritics in Plain Text (WG2 N4078)” (英語). Unicode. 2025年3月3日閲覧。
  3. ^ Aleksandr Andreev (2013年7月8日). “Proposal to Encode Combining Half Marks Used for Cyrillic Supralineation” (英語). Unicode. 2025年3月3日閲覧。

関連項目




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