南満洲鉄道パシハ型蒸気機関車とは? わかりやすく解説

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南満洲鉄道パシハ型蒸気機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/19 09:32 UTC 版)

南満洲鉄道パシハ型蒸気機関車
中国国鉄勝利8形蒸気機関車
満鉄パシハ6(1938年)
基本情報
運用者 南満洲鉄道(満鉄)
中華人民共和国鉄道部
製造所 1937年 - 1940年 日立製作所、南満洲鉄道大連工場製
製造数 17両
運用開始 1934年(昭和9年)
投入先 満鉄連京線
主要諸元
軸配置 2C1(4-6-2
軌間 1,435 mm
車体長 24,705 mm
車体幅 3,201 mm
車体高 4,789 mm
機関車重量 114.91 t
動輪上重量 68.57 t
先輪 920 mm
動輪径 1,850 mm 
従輪径 1,270 mm
シリンダ
(直径×行程)
600 mm × 710 mm
弁装置 ワルシャート式
ボイラー圧力 14.5 kg/cm2
火格子面積 5.36 m2
燃料 石炭
引張力 167.0 kN
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南満洲鉄道パシハ型蒸気機関車は、南満洲鉄道(満鉄)が設計・製造・運用した蒸気機関車

概要

パシコ形英語版を凌駕する機関車として高速旅客列車用に製造された。ボイラーマテイ形の短縮版で燃焼室と煙管長をそれぞれ380 mmと900 mm短くした。動輪はパシコ形と同様の1850 mmで軸重は23トン、半流線形の外被を持つ。保守の手間を低減し、機関車運用効率を向上させるため、機関車、炭水車の各軸受にSKF社のころ軸受(ローラーベアリング)を装備した。また、燃焼室、シュミットE形加熱器、給水加熱器、自動給炭機などを備える。ころ軸受はダブサ形英語版で採用したものの、取扱い経験不足であり、当初は予期せぬ故障が発生したが、その後は平均キロ、走行キロ当たり修繕費ともに、従来のパシと比較して大きな向上を達成した。

また、1937年の日立製6両のうち816には箱形動輪が採用され、1940年の大連工場製には第一第三動輪がスポーク動輪で第二動輪が特殊中空動輪として採用された。

連京線で「はと」などの急行列車の牽引に使用され、安奉線の複線化後は新京駅 - 安東駅間の長距離運転をした時期もあった。また、1943年5月3日より1週間、新京駅 - 安東駅間にて満洲国皇帝用のお召し列車を牽引しており、満洲国鉄線用の1両は宮廷列車用として準備されたものとも考えられる。

戦後

満鉄線所属機、満洲国鉄線所属機を合わせて、大連埠頭局管内 (16両) 、奉天鉄道局管内 (1両) に合計17両が存在し、中華民国に引渡された。中華人民共和国成立後は、「PX8」形、のちに「勝利 (SL) 8」形801 - 817となった。毛沢東専用列車を牽引する写真が公開されたこともある。1980年前後には804 - 806, 811, 815の5両が北京鄭州市周辺で目撃されている。

保存

現在は815が瀋陽蒸気機関車博物館に保存されている。

脚注

注釈

出典

参考文献




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