内耳の構造と機能の概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/26 16:33 UTC 版)
内耳を形作る側頭骨の腔は複雑な形をしており、これを骨迷路 (osseous labyrinth) と呼ぶ。骨迷路の中には骨迷路と同じ形の膜があり、膜迷路 (membranous labyrinth) と呼ばれる。すなわち内耳は骨迷路の中に膜迷路がある、いわば二重のトンネル構造となっている。 骨迷路の中で膜迷路の外の部分、すなわち骨と膜の間は外リンパ隙と呼ばれ、外リンパと呼ばれる液体で満たされる。膜迷路の中は内リンパ (endolymph) と呼ばれる液体で満たされる:154。外リンパと内リンパは組成が異なる:165。 骨迷路と膜迷路は同じ形であるが、細部の名称の多くは別となっており、骨迷路を指すのか膜迷路を指すのか区別できるようになっている。例えば、骨迷路のうち蝸牛を形成する部分を蝸牛ラセン管といい、膜迷路のうち蝸牛ラセン管の中にある部分は蝸牛管と呼ばれる。したがって、これらの語が適切に用いられていれば骨迷路を指すのか膜迷路を指すのかを判別可能である。ただし、骨迷路と膜迷路でまったく同じ名称が用いられている部分がいくつかあり、これらは名称だけでは骨迷路か膜迷路か区別できない。
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