光式研究機2型とは? わかりやすく解説

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光式研究機2型

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/06 10:12 UTC 版)

福田 光式研究機2型

光式研究機2型(ひかりしきけんきゅうき2がた)は、日本の福田軽飛行機が試作したモーターグライダー(動力滑空機)。

概要

1940年昭和15年)[1]、福田は航空局より発せられた試作命令に従い[1][2]、葉啓聴技師の設計による光式研究機2型を開発した[1][3]。機体は1941年(昭和16年)7月に完成し[1][4]、同年8月5日[1][2][4]から8月6日にかけて[4]大阪第二飛行場で行った試験飛行が[1][2][4]初飛行となった[1][2]。その後も試験飛行を続け[1]10月13日に行われた上昇試験では上昇限度の計算値を650 m上回る高度3,150 mに達するなど[5]、予想を越える性能を見せた[1]登録記号は「J-BFHN」[1][4]

縦横比が13.75の[1]片持式・低翼配置の[2]逆ガル翼を主翼とする[1][2]「モーター・ソアラー」と形容される機体で[2]、この主翼にはスポイラーも備える。全木製骨組の上に、合板整形と羽布張りが併用されている[1]。エンジンは、TS-1が用いていた[1]スコット製のものを装備するが[1][2][4]、これは1,250 m以上の高度では不調を見せた[1]。降着装置は覆いを備えた[1]固定脚[1][2]。外観は軽飛行機に近いもので[2]、機体登録時には飛行機として扱うかグライダーとして扱うかが論点となったが、最終的にはグライダーと見なされている[4]

諸元

出典:『日本航空機総集 九州・日立・昭和・日飛・諸社篇』 182頁[1]、『日本グライダー史』 97,226頁[6]

  • 全長:6.95 m
  • 全幅:13.00 m
  • 全高:1.70 m
  • 主翼面積:12.3 m2
  • 自重:210 kg
  • 全備重量:300 kg
  • エンジン:スコット フライング・スクイラル 空冷倒立直列型2衝程式2気筒(最大28 hp) × 1
  • 最大速度:125 km/h
  • 巡航速度:80 - 90 km/h
  • 滑空速度:100 - 110 km/h
  • 絶対上昇限度:3,100 m(計算値)
  • 航続距離:500 km(計算値)
  • 翼面荷重:24.4 kg/m2
  • 乗員:1名

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 野沢正 1980, p. 182.
  2. ^ a b c d e f g h i j 佐藤博 1999, p. 97.
  3. ^ 佐藤博 1999, p. 226.
  4. ^ a b c d e f g 河森鎮夫 et al. 2016, p. 336.
  5. ^ 佐藤博 1999, p. 99.
  6. ^ 佐藤博 1999, p. 97,226.

参考文献

関連項目




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