亡国の笑い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 23:44 UTC 版)
褒姒は、笑ったことがなかった。幽王はなんとか彼女を笑わせようと手を尽くした。ある日、幽王は緊急事態の知らせの烽火を上げさせ、太鼓を打ち鳴らした。諸将はさっそく駆けつけたが、来てみると何ごとも無い。右往左往する諸将を見た褒姒は、そのときはじめて晴れやかに笑った。喜んだ幽王は、そののちたびたび無意味に烽火を上げさせたので、次第に諸将は烽火の合図を信用しなくなった。また王は佞臣の虢石父を登用して政治をまかせたので、人民は悪政に苦しみ、王を怨むようになった。 王はとうとう当時の王后だった申后と太子宜臼(後の平王)を廃し、褒姒を王后にして伯服を太子にした。怒った申后の父の申侯は反乱して、蛮族の犬戎の軍勢と連合して幽王を攻めた。王は烽火を上げさせたが、応じて集まる兵はなかった。反乱軍は驪山で幽王を殺し、褒姒を捕え、周の財宝をことごとく略奪して去った。この乱で、西周は滅びたのである。
※この「亡国の笑い」の解説は、「褒姒」の解説の一部です。
「亡国の笑い」を含む「褒姒」の記事については、「褒姒」の概要を参照ください。
- 亡国の笑いのページへのリンク