ヤウンデの悲劇とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ヤウンデの悲劇の意味・解説 

ヤウンデの悲劇

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/16 03:52 UTC 版)

2006年FIFAワールドカップ
アフリカ地区最終予選第3組 第10戦
開催日 2005年10月8日
会場 スタッド・アマド・アイジョ( カメルーン ヤウンデ)

ヤウンデの悲劇[要出典]ヤウンデのひげき)とは、2006 FIFAワールドカップドイツ大会アフリカ最終予選におけるサッカーカメルーン代表エジプト代表との試合、およびその試合結果によってカメルーン代表が本大会出場を逃したこと自体を指す通称である。

最終予選の経過

ドイツ大会のアフリカ最終予選では、参加国を6チームずつ5つのグループに分け、ホーム・アンド・アウェー方式で計10試合の総当たり戦を行い、各組1位だけが本大会出場できる規定だった。アフリカ最終予選グループ3では、5大会連続6回目の出場を目指すカメルーンが下位チームのと対決で取りこぼしが目立つ一方、本大会未出場だったコートジボワールが勝ち点を積み重ね、第8節終了時点でコートジボワールは勝ち点19の首位、カメルーンが勝ち点17の2位となる。 それでも、第9節でのアウェイでのコートジボワールとの直接対決では、この試合でコートジボワールが勝利すれば本大会初出場が決まる中、ピエール・ウェボハットトリックを達成し、3-2で勝利し、勝ち点20となりコートジボワールを逆転して首位に立つ。

最終戦を残す時点で、カメルーンが2位コートジボワールに勝ち点1差の1位であり、カメルーンのヤウンデで開催される3位エジプト(本大会出場の可能性なし)との最終戦に勝てば、同日同時刻にスーダンで行われるコートジボワール対5位スーダン(本大会出場の可能性なし)の結果如何に関わらず自力で本大会出場できる状況にあった。

試合経過

2005年10月8日ヤウンデでの最終戦で、ホームのカメルーンは21分にルドルフ・ドゥアラのゴールで先制したが、80分にエジプトが同点に追いついた。この時点で2位コートジボワールはスーダンを3-0とリードし勝利確実であるという情報が入っており、カメルーンはこのまま引き分けると2位に転落し本大会出場できない可能性が極めて高くなった。何としても勝ち越さねばならなくなったカメルーンは猛攻を続けるも90分内ではゴールを奪えず、試合は5分間のアディショナルタイムに突入した。

しかし94分にエジプト陣ペナルティエリア内でサロモン・オレンベが倒され、カメルーンが土壇場でPKを獲得。オレンベは歓喜し走り回り、他のカメルーンイレブンもカメルーン国民も、エジプト戦の勝利と通算6度目となるW杯本大会出場を確信した。しかし、PKを蹴ったピエール・ウォメがボールをゴールポストに当ててしまう。そのままボールはゴールラインを割り、ノーゴールとなった。ゴールキック後まもなく終了のホイッスルが鳴らされ、1-1の引き分けで試合終了となった。

結局、他会場でコートジボワールがスーダンに3-1で勝利したため、逆転でグループ3の1位となったコートジボワールが本大会出場権を獲得。カメルーンは出場権を逃した。

その後

試合後、PKを外したウォメの自宅が暴徒に襲われ、自宅の自動車(ベンツ)を破壊されてしまった。

その後のインタビューでサミュエル・エトオ「PKは自分が蹴ろうとしたが、ウォメが蹴らせてほしいと言ってきたので彼に譲ったんだ」とコメント。しかし後日行なわれたウォメの会見(ピエール・ウォメの項参照)などによりエトオの発言が嘘だという事実が分かり、エトオへ批判が集中したという。

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヤウンデの悲劇」の関連用語

ヤウンデの悲劇のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヤウンデの悲劇のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヤウンデの悲劇 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS