モーディフォードの竜とは? わかりやすく解説

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モーディフォードの竜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/02/13 06:11 UTC 版)

モーディフォード村の教会

モーディフォードの竜(モーディフォードのりゅう、: Dragon of Mordiford)は、英国ヘレフォードシャーモーディフォード村(Mordiford)の伝承である。モーディフォード村は州都ヘレフォードに近い場所にある。なお参考文献を除き「竜」の表記で統一する。

物語の概要

英国のモーディフォード村に住むモードという少女が、森の中で鮮やかな緑のと膜状のを持つ小さな生き物を見つけた。少女はその生き物を家に持ち帰ったが、その生き物は獰猛なだということがわかり、家で飼うことに両親から猛反対された。しかし、少女は生き物が大好きだったので隠れて竜を育てた。竜は大きくなり、少女が与えるミルクでは空腹が満たせなくなって、ついには村の家畜を襲いだした。農民は反撃したが竜になすすべくなく敗れた。この時、竜はとうとう人間を食い殺し、人間の味を覚えてしまった。自分を襲ってくるため、竜は人間には決してなつかなかったが、育ての親である少女だけは例外であり、また少女も一緒に遊んだり黒い爪をなでたりと、竜と友情を育んでいた。しかし、これ以上人間が殺されるわけにもいかず、モーディフォードの名家ガーストン家の男が竜との戦いに赴き、剣と槍での死闘の末に竜を退治した。ガーストンがたずさえていた剣で首を刺して竜を退治した瞬間、怒りのあまり少女は、ガーストンに向かって石を投げた。そして、退治された竜の元に駆けつけて、自身が血だらけになるのにも構わず、瀕死の竜にすがりついて泣き崩れた。この光景を呆然と見つめていたガーストンは、悄然としたままで、竜退治の喜びに沸く村に戻ったという[1]

竜の壁画

モーディフォードの教会には、竜が壁画に描かれていたことが各種文献に報告されている。17世紀末には、8枚の翼と8本の足を持つ竜の姿が描かれていたという。18世紀に竜の壁画は2枚の翼と2本の足を持ったワイバーンのような姿で描き直されたと伝えられる。1810年から1812年にかけて教会の改修が行われた際に壁が取り壊されたため、この壁画は失われてしまった[2]

脚注

  1. ^ シューカー (1999)、62-67頁。
  2. ^ Dragons of the Marches”. 2015年1月4日閲覧。

参考文献

関連項目




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