メチニクとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > メチニクの意味・解説 

メチニク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/15 14:08 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

メチニク(ウクライナ語 / ロシア語: мечникベラルーシ語: мечнікポーランド語: miecznik)とは、剣(例・ロシア語: меч)を帯びた戦士を指す言葉であり、東欧のいくつかの歴史的国家において用いられた役職の名称である。キエフ大公国のメチニクには「執行人」という訳が当てられている[1]

キエフ・ルーシ期のメチニクは、公(クニャージ)の宮廷における官吏であり、主な任務は裁判に関わるものであった。メチニクが軍事行為に関わったいくつかの記録はあるが、キエフ・ルーシ期のメチニクは軍人ではなかった。一方、1147年ウラジーミル大公アンドレイ・ボゴリュブスキー(ru)が、ロスチスラフ家(キエフ大公ロスチスラフ1世の子孫)に対しメチニクを使者として派遣したという記録がある。さらに、他の公に対する外交を担う者に対し、「メチェノシャ」(ロシア語: меченоша)と記した例が見出される。また、ノヴゴロド公国では、メチニクはダーニ(貢税)を集める官吏だった。

ポーランド・リトアニア共和国では、ポーランド王の面前で剣を携行する官吏であり、王権の象徴を示す役割を果たした。メチニクのうち「ポーランドのメチニク」と「リトアニアのメチニク」は[注 1]、恒久的に軍事行為に従事する官吏だった。ポーランドのメチニクからはPodkomorzy(ru)が、リトアニアのメチニクからはŁowczy(ru)が派生した[注 2]

脚注

注釈

  1. ^ 「ポーランドのメチニク」「リトアニアのメチニク」は、ロシア語: коронный мечник、литовский мечникの直訳による。なお、メチニクに対応するリトアニア語はGinklininkas。
  2. ^ podkomorzy、Łowczyは共にポーランド語表記。官職名。

出典

  1. ^ 田中陽兒「キエフ国家の解体」 // 『ロシア史 1 -9世紀~17世紀-』p122

参考文献

関連項目

  • リトアニア大公国の官吏(ru)
  • ポーランド・リトアニア共和国の官吏(ru)



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「メチニク」の関連用語

メチニクのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



メチニクのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのメチニク (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS