ムント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/30 09:05 UTC 版)
ムント(ドイツ語: Munt)とは、ゲルマン民族の社会における家父長権のことである。ゲルマン社会では家は一つの「自由圏」あるいは「平和領域」として政治的な単位であり、私法上の主体となった。ゆえに家の支配者である家父は家に所属する人と物に対して強力な支配権を有していた。家はより大きな共同体であるジッペに属していた。
- ^ 特に貴族は城館・荘園などが婚資とされたが、これは夫婦の離別後に未亡人の生活を維持するためでもあった。したがって夫より先に妻が死去した際や離婚の際は、婚資は妻の家に属するものであった。婚資はしかし、しばしば紛争の種となったので、このような契約を交わすことによって妻の権利を保障することがおこなわれた。
- ^ 妻の姦通などの不義は離婚の理由として初期から認められていた。
- ^ Muntの語源はおそらくこのmanusである。
- ^ 吉野悟著『ローマ法とその社会』によれば、家内奴隷もポテスタスに服したが、これはより広義の家父長権というべき主人権に属したと見るべきである。また家畜と同様に家の物的支配として所有権の対象ともされた。
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